Jリーガーが1時間半も走って「スポンサー訪問」するわけ

西日本スポーツ 末継 智章

 新型コロナウイルスの影響でJリーグ公式戦の中断が続く中でもクラブを支えているスポンサーに感謝の気持ちを伝えようとする動きが選手たちから出ている。J2ギラヴァンツ北九州のMF加藤弘堅(31)は自主トレーニングの一環で行っていたランニング中にクラブのスポンサーの会社近くを立ち寄り、ツイッターで感謝の言葉を添えて発信した。コロナ禍で厳しい経営を強いられ、リーグ戦中断で広告を掲出する機会もない企業への“恩返し”を実行。共存共栄の精神で苦難を乗り越えようと奔走している。

■感謝の思い発信

 チームの活動自粛期間が続いていた5月11日、加藤が動いた。ツイッターで「1人スポンサー訪問」と題した企画を発表した。自主トレの一環でランニングをしながらスポンサーの会社の前へ。そこで写真を撮り、感謝の思いを伝える取り組みだ。チームが練習を再開した19日までTOTOやゼンリンなどクラブの主要スポンサー6社とホームタウンの北九州市役所を回った。

 きっかけはチームメートとのインスタライブ中にサポーターからのコメントで広告価値を高めるためにスポンサーの名前を出すよう提案されたこと。「11日のランニング中にその提案を思い出して。いつもTOTOさんの本社前を通るので、企画を思いついた」。12日には同市小倉北区の自宅から自転車で往復2時間近くかけて安川電機(同市八幡西区)の本社を“訪問”。ゼンリン本社(同市戸畑区)までは往復1時間半かけて走ったという。

 スポンサー訪問で、加藤は支援に対する感謝の気持ちが膨らんだ。「コロナの影響で仕事に支障が出ている方が多い中、僕らが給料を減らされないのはしっかりとした地元の企業に支えていただけるおかげと実感した」。恩返しとして試合で結果を残すだけでなく「われわれも“営業マン”として行動を起こし、ファンに喜んでもらい、スタジアムに足を運んでくださる方を増やした中で結果を上乗せできればクラブはさらに大きくなる」と気づいた。

 チームの練習再開に伴いスポンサー訪問は中断したが「機会を見てまたやりたい。観光地や飲食店も紹介できれば」と思い描く。ピッチ上で司令塔を担うMFは「今までよりも感謝の気持ちを込めて戦う」と献身的なプレーを誓った。 (末継智章)

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