コロナでリーグ戦中止 プロ注目右腕擁す北九州大など模索の日々

西日本スポーツ 前田 泰子

 九州六大学野球連盟は28日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕を延期していた春季リーグ戦(西日本新聞社など後援)を中止すると発表した。25日の理事会のメール審議で決定したもので、1957年創設の同連盟のリーグ戦中止は春秋を通じて初めて。

 同連盟は開催の可否について協議を重ねてきたが、感染の危険性が依然としてあることや、課外活動禁止の大学もあることなどから公平な開催が難しいと判断した。春季リーグ戦優勝校が出場する全日本大学選手権は12日に中止が発表されている。

 九州の大学リーグでは、福岡六大学野球連盟が来週にも春季リーグ戦(西日本新聞社後援)の開催可否を判断する予定。九州地区大学連盟は14日に北部九州、中断していた南部九州の各ブロック大会の中止を発表。全国の大学リーグもほとんどが今春のリーグ戦中止を決めている。

春で引退奪われた4年生の花道

 九州で最も長い歴史を持ち、梅野隆太郎(阪神)ら多くのプロ野球選手を輩出した九州六大学野球連盟がつらい決断を下した。コロナ禍で加盟校は全て活動を休止中。選手は学校の施設を使えず、各自で自主練習を行っているのが現状だ。

 全日本大学野球選手権の中止発表後も、同連盟は春季リーグ戦実施の方策を探っていた。連盟理事と各大学の部長、監督も開催の賛否を問い、部員にもアンケートを実施。多くが開催に賛成だったが、一部の大学が9月まで課外活動禁止となり参加できなくなった。鶴川夏都幹事長は「全大学がそろわなければリーグ戦を開催しないというのが、理事や学生の総意だった」と説明する。

 就職活動などがあるため、春季リーグ戦を最後に引退する4年生も多い。プロ注目の右腕、益田武尚(4年・嘉穂)を擁して2季連続優勝を目指していた北九大、昨秋2位の福岡大などはリーグ戦中止を受け、近日中に4年生の進退や進路の確認をする方針だ。

 社会人野球などで卒業後も野球を続けたいという選手もいるが、福岡大の堀壮太監督は「リーグ戦がないと、4年生だけじゃなく下級生もけじめがつけられない。(コロナ禍で)社会人の受け皿も狭くなっている」と苦しい胸の内を明かす。

 定年を迎える今春で勇退する意向だった北九大の徳永政夫監督は「チャンスの年で春を集大成にと思っていたが、秋を最後にしたい」と切り替えた。前例のない事態に直面し、選手も関係者も模索の日々が続く。 (前田泰子)

「全てを懸けていた人いるはず」

 福岡ソフトバンク・奥村政稔投手(九国大中退後、三菱重工長崎、三菱日立パワーシステムズ)「プロ野球を目指している人も多い。自分のいい状態を見せたいと思っていたと思うし、みんなで野球を頑張って神宮を目指すことに全てを懸けていた人もいるはず。みんなが強い思いを持っている。とにかく悔しいと思う。自分がもし、大学時代に同じ状況になったらと考えても、とても想像ができない」

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