22連勝で注目のヒロイン!小林優香がケイリン日本女子初五輪に 短大まで打ち込んだバレーから転向した理由

西日本スポーツ 末継 智章

 日本自転車競技連盟は4日、1年延期された東京五輪のトラック競技代表6選手を発表し、女子ケイリンの小林優香(26)=日本競輪選手会、佐賀県鳥栖市出身=が同種目で日本女子として初の出場を決めた。五輪ではスプリントにも出場する。ガールズケイリンでデビューから22連勝して注目を浴びたヒロインは、自転車競技で女子初となるメダル獲得を目標に設定。自国開催の大舞台で「競輪」発祥国の誇りを示す決意だ。3月の世界選手権女子オムニアムで金メダルを獲得した梶原悠未(23)=筑波大院、男子ケイリン、スプリントの脇本雄太(31)、新田祐大(34)、男子オムニアムの橋本英也(26)=いずれも日本競輪選手会、梶原とペアを組むマディソン女子の中村妃智(27)=日本写真判定=も代表入りした。

 7年前の誓いを現実にするべく、大きな一歩を踏み出した。3月の世界選手権で女子ケイリンでの国・地域別出場枠を勝ち取り、代表を争っていた太田りゆ(日本競輪選手会)を国際大会の実績で上回ってつかんだ東京五輪への切符。小林は「競輪学校に入った(2013)年に東京五輪開催が決まってから、メダルを取るのを目標にしてきた。結果を残せるように頑張っていきたい」と決意を新たにした。

 短大までバレーボールに打ち込んだが、12年ロンドン五輪の自転車競技をテレビで見て「生身の人間が車以外で70キロ以上のスピードを出す迫力に感動した」と転向を決断。バレーボールで鍛えた脚力と体力を競輪学校でさらに磨き、ガールズケイリンでデビューから22連勝の伝説をつくって日本代表入りを切り開いた。19年1月のアジア選手権で、後に世界選手権を制した李慧詩(香港)に勝って優勝。9カ月後に行われた同選手権では惜敗したものの銀メダルを手にして「ロングスパートは私が世界で一番」と自信を深めてきた。

 五輪が延期となり一時は落ち込んだ。それでも日本代表が拠点にしている静岡県伊豆市で練習するうちに「(代表の)先輩たちの姿を見て自分も負けていられないという気持ちが湧いてきた。1年間準備できる」と前を向けるようになった。昔は負けず嫌いで敗戦を引きずることもあったが、17年から師事するフランス出身のブノワ・ベトゥ日本代表短距離ヘッドコーチ(HC)に、過去を振り返らず常に挑戦し続けるマインドを植え付けられた。さらなる進化に向け、小林は「短所のトップスピードをもっと上げ、レースに向けた精神面のコントロールも強化したい」と冷静に課題を明確にしている。

 競輪は日本発祥だが、00年シドニー五輪で正式種目となった「ケイリン」で日本は金メダルがなく、メダルも08年北京で銅の永井清史しか取っていない。ましてや女子にとっては五輪自体が未知の世界。それでも小林は「五輪でメダルを取るという目標を立ててバレーボールから転向してきた」と覚悟を示す。ベトゥHCも「延期になったことで準備できるチャンスができた。世界のケイリン界の序列を揺るがしたい」と期待。“お家芸”の意地に懸け、自慢のロングスパートで世界を驚かせる。 (末継智章)

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