糸井「えぐい」柳田「敵だけどうれしい」認め合う球界の超人コンビ

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆練習試合 阪神4-7ソフトバンク(5日、甲子園)

 無観客の甲子園球場のスタンドに福岡ソフトバンク、柳田悠岐外野手(31)の驚異の打球が突き刺さった。1点を追う4回、打った瞬間、ホームランと分かる一発を右中間席に打ち込んだ。前の回にアーチを放った“師匠”阪神糸井も「人の打球じゃない」と驚く一打だった。柳田は実戦6試合で3本目のアーチ。打線は15安打7得点と好調だ。19日の開幕が待ち遠しい。

 浜風を切り裂いた打球が、スタンドに着弾する音が甲子園に響いた。1点を追う4回。先頭で打席に入り、阪神先発の西勇の6球目、内角低め145キロの真っすぐを完璧に捉えた。打った瞬間にスタンドインを確信させる当たりは右中間席へ。「ライナーでしっかり芯に当たった。打った瞬間に入ると思いましたし、いい打撃ができた」。ナインに祝福のエアタッチで迎えられた主砲は感触十分の同点ソロを振り返った。

 豪快弾に“師匠”も感嘆した。かつては合同自主トレを行い、今季からソフトバンクとの長期契約を結ぶ際にも相談したという阪神の糸井だ。放物線を右翼から目撃した糸井自身も、直前の3回に左翼ポール直撃の本塁打を打っているが、「えぐいな。きょうは浜風も結構強いのにね。打った瞬間。打球を見ていて違う。人の打球じゃない」と、独特の表現でたたえた。尊敬する先輩からの言葉を伝え聞いた柳田も「うれしい。尊敬する大先輩なので。きょうは敵ですけど、お互いホームランを打ててよかった」と笑みをこぼした。

 驚異の一打はパワーだけではなく、打席の中での対応力のたまものでもある。初球、2球目と西勇のスライダーにバットは空を切り、簡単に追い込まれていた。「追い込まれていたし、(バットの)振りが大きかったので、コンパクトに振りにいきました」と、しっかりと意識を切り替えた上で生まれたアーチ。5月30日にペイペイドームで行われた紅白戦で今年の実戦1号をマークし、2日から始まった対外試合でも3日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で一発を放っており、これで直近の実戦では6試合で3本目のアーチと好調をキープしている。

 2014年には交流戦と球宴で本塁打を放ち、阪神との日本シリーズでも大活躍。日本一に貢献した。思い出深い甲子園で、実に6年ぶりの一発だ。「うれしいっすね。まあ、ホームランはどこでもうれしいですよ」。約2週間後に迫る開幕の「6・19」。工藤ホークスの大黒柱はすでにスタンバイOKだ。 (山田孝人)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ