ソフトバンク和田13年ぶりだった甲子園 意外な「プロ初」と元球児の思い

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆練習試合 阪神2-1ソフトバンク(7日、甲子園)

 3年ぶりの開幕ローテ入りが決まっている福岡ソフトバンクの和田毅投手(39)が阪神との練習試合(甲子園)で先発し、4回3安打2失点。得意の緩急を付けた投球で順調な仕上がりを見せた。浜田高(島根)のユニホームを着て投げた1998年以来、昼間の強い日差しを受けての聖地のマウンド。今夏、足を踏み入れることがかなわなくなった高校球児へのエールも込めた投球だった。試合は1-2で競り負けた。

 3年ぶりの開幕ローテ入りを確定させているベテラン和田が、貫禄の投球で「準備OK」を示した。初回は3番高山から144キロ直球で空振り三振を奪うなど、三者凡退の立ち上がり。続く2回は4番大山を外角低めいっぱいの直球で見逃し三振に切ると、5番陽川はスライダーで空振り三振に仕留めた。2死から梅野には決め球がわずかにはずれ四球を与えたが、冷静に江越をチェンジアップで空振り三振に切った。

■開幕へ「準備OK」4回3安打2失点

 「前回より腕は振れたし、直球で空振りも取れて良かった」と手応えを口にしたように、2回までに4三振を奪うなど状態の良さを示した。直球、スライダー、カーブ、チェンジアップを左右高低にテンポよくちりばめる投球術に、工藤監督も「全然よかった。いい調整ができている」と絶賛。指揮官は頼れるベテラン左腕を、ロッテとの開幕2戦目のマウンドに送り出す考えだ。

 ただ本人は、ローテを任せられる投手としての強い責任感から、本番までにさらに自身の投球をブラッシュアップしていく構えだ。3回には2死一塁から、北條に追い込んでからこの日唯一と言える失投を痛打され、2ランを被弾。「僕の失投、本番では出さないように修正したい。あとは変化球とのコンビネーションとかだったりを、もう一つ二つ上げたい」と、開幕までの残り期間で万全に仕上げていくつもりだ。

 甲子園のマウンドに上がるのは2007年6月の交流戦以来、13年ぶりだった。ルーキーイヤーの03年日本シリーズでも登板したが、ともにナイター。昼間に強い日差しを浴びながら「聖地」で腕を振るのは、浜田高(島根)のユニホームを着た1998年以来だった。「やっぱり投げやすい。雰囲気のある球場。ここでたくさんのお客さんの中で投げられたら一番いいんでしょうけど、今は我慢の時。高校球児の憧れの地。そういう思いも持って投げさせてもらいました」。今夏の全国大会と地方大会中止の決定に誰よりも心を痛め、すぐに独自の救済案を打ち出した左腕が、シーズン開幕に向けて聖地で大きなパワーを体中に浴びた。 (倉成孝史)

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