ソフトバンク栗原プライドより1軍「三振しない」師匠手本につかんだ開幕スタメン

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 インタビュー企画「キーマンに聞く」の2020年シーズン開幕編として福岡ソフトバンクの栗原陵矢捕手(23)を直撃した。6月の練習試合11試合で打率3割3分3厘、1本塁打、6打点と結果を残し、初の開幕スタメンを「内定」させた。目指すスタイルとして自主トレの“師匠”中村晃外野手(30)のような「三振をしない打者」を掲げ、本職の捕手にこだわらずに持ち前の打力を武器にレギュラー定着に挑む決意を語った。 (取材・構成=鎌田真一郎)

 -「ガツガツ行く」と臨んだ練習試合は12試合中11試合に出場した。

 これだけ1軍の試合に出続けることはなかった。想像以上に疲れがあって、1年間戦い抜く大変さを改めて思い知らされた。いい経験になりました。

 -持ち味の打撃で目標の打率3割を超える3割3分3厘。手応えもつかんだ。

 数字は良かった。でも記憶に残るのは打てなかった時の方。1試合打てなかっただけでも焦りが出る。無安打の5試合は相当落ち込んだ。逆に1、2打席目で出た時はホッとする。そうなると2本、3本と続くことが多かった。

 -最終戦の14日の広島戦では2番で起用された。

 2番と聞いて「ワーッ」と思った。しかも1打席目でいきなり走者がいる場面。気も使うし、集中力が高まった。そこで打球をフェアゾーンに入れられて二塁打にできた(初回無死一塁で左翼線二塁打)。それで2安打。(練習試合の)最初の方で打って、尻すぼみで終わりたくなかった。あの試合は大きかった。

 -新型コロナウイルスの影響でチームの活動休止、自主練習の期間もあった。それでも状態を保った。

 全体練習が始まってからはすごく早く感じた。自主練習中は家にいる時間が長かったので。不安はあったけど、ウエートトレーニングとバッティングは続けようと思っていた。自主練習中は自分のやりたいメニューができたので、できるだけ打撃に時間を割いて、振る量、打つ量を増やした。それが結果的に良かったのかもしれない。

 -4日のオリックス戦で京セラドーム大阪の5階席まで飛ばした本塁打(6回1死、オリックスK-鈴木のスライダーを右翼へ)はインパクトが強かった。

 きっちり芯に当たりました。今まで打った当たりでも断然上位。飛距離が出るようになった実感はあるし、逆方向でも飛ぶようになってきています。

 -ミートする技術も上がっているということか。

 そうですね。去年と一番違うのは、バットの入れ方。ボールの内側にバットを入れられるようになって、球を長く見られるようになった。1月に長崎で(中村)晃さんと自主トレを一緒にやって、打撃を近くで見て、話して、どうすれば空振りしないかを考えた。僕はホームラン打者ではない。どうすれば打率を残せるか追求すると、三振をしないこと(が大事)。捕手からしても、晃さんみたいに追い込まれてから粘る打者はいやらしい。

 -目指すのは中村晃のようなスタイル。

 簡単に三振しないで、打率を残しながら長打も打てるのが理想。今はインサイドのボールを引っ張ってもファウルにならない軌道を求めている。いい当たりが切れているので、そういう打球がフェアゾーンに戻ってくるイメージ。

 -本職は捕手だが一塁、左翼を守る機会が多い。

 プレーしたことがないと気を使うけど、守ること自体は捕手の時と変わらない。違うのはベンチにいる時に打撃のことを考えられること。捕手だと配球を考えないといけない。

 -去年までは捕手に対するこだわりも口にしていたが、心境が変わった。

 もちろん捕手で出たいという思いはある。でも、すごい人(甲斐)もいる。プロで長くやるには、まず試合に出て結果を出さないと。もう6年目。同世代がどんどん(1軍で)プレーしていることもある。だから、そこ(捕手)のプライドは一回置いて、どんな形でも試合に出たい。

 -開幕スタメンの可能性が高い。イメージは。

 今まで目の前のことで精いっぱいだった。(開幕スタメンなら)初めてのことだから想像できないけど、今回は全く違う開幕になると思う。また一段と緊張感も高まってくる。スタンドにお客さんがいないのは、少し残念だけど…。でも僕がやることは変わらない。シーズンが始まってもガツガツやっていきます!

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