ソフトバンク「想定外」に泣いた開幕負け越し 工藤監督「次は取り返す」

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆ソフトバンク1-5ロッテ(21日、ペイペイドーム)

 福岡ソフトバンクが昨季リーグ内で唯一負け越したロッテとの開幕3戦目を落とし、強いはずの開幕カードで負け越した。2回に先発の二保旭投手(30)が危険球退場。無死満塁で緊急登板したルーキー津森宥紀投手(22)は、史上初めて初登板で第1打者に満塁本塁打を打たれた。打線も苦手としているロッテ美馬を打ち崩せなかった。それでも下を向いている時間はない。23日からは宿敵西武との6連戦が待っている。

 今年も天敵なのか…。試合終了の瞬間、無観客でなければスタンドからそんな嘆き節が漏れただろう。8勝17敗と大きく負け越した昨季のリベンジを強く誓って臨んだ開幕カード。初戦を劇的な延長サヨナラで制しながら、ロッテに連敗を喫した。試合後、工藤監督は悔しさを押し殺しながら「スタートはつまずいたような形になったが、次でしっかり取り返せれば」と前を向いたが、V奪回を目指すシーズンでいきなり借金を背負ってしまった。

 相手が昨季大の苦手としたロッテだからというわけではないだろうが、ベンチも想定できなかった事態が起こったのは2回だ。先発の二保がレアード、マーティンに連打を浴び、無死一、二塁に。続く中村奨は初球から送りバントの構えで犠打を狙ったが、1ボール1ストライクから二保の投じたツーシームがすっぽ抜け頭部直撃の死球となった。主審が危険球退場を宣告。初回を三者凡退で抑える完璧な立ち上がりを見せていた右腕が、わずか26球で降板となる「想定外」の事態にベンチはばたついた。

 「用意している投手がいなかった。そこの想定はすいません、してませんでした」と指揮官が謝ったように、この危機で急きょ新人の津森がマウンドへ急いだ。強心臓が持ち味で開幕1軍を果たしたとはいえ、プロ初登板が無死満塁という状況はルーキーにとってはさすがに酷だった。打席の井上に対して、フルカウントから投じた直球が甘く入ると、強振された打球はバックスクリーンに着弾。一挙に4点を失った。

 その後は無失点で抑えるなど酷な登板でも奮闘した新人右腕を、開幕からいまいち元気のない打線も救うことができなかった。6月の練習試合で好調を維持し、開幕戦で1番を任された上林は20日に続き2戦連続で欠場。3戦目にして早くも3パターン目の打順となった打線は9安打を放ちながらつながらず12残塁、わずか1点しか奪えなかった。

 「安打は出ています。後はつなげるだけです」。6月の練習試合12戦で12通りの打順を試し、打線の「つながり」を探ってきた工藤監督は、開幕3試合で計5得点しか奪えていないだけに、もどかしい表情を見せる。それでも「切り替えるところは切り替えて。自分たちのやるべきことをしっかりやっていければ。しっかり前向きに考えてやっていく」。工藤監督就任1年目の2015年も、本拠地でのロッテとの開幕3連戦で負け越したが、最終的にはリーグVと日本一を達成。5年ぶりの負け越しスタートを「吉兆」ととらえ、切り替えていく。 (倉成孝史)

 ◆二保(2回無死一、二塁から頭部死球で危険球退場)「シーズン最初の登板でしたが、普段と同じ気持ちでマウンドに上がることができました。(死球の場面は)厳しい所を狙いすぎました。中村(奨)選手には本当に申し訳ないです。次の登板に向けて頑張りたいです」

 ◆美馬は苦手 ソフトバンクは昨季、楽天に在籍していた美馬と7試合で対戦(全て先発)。美馬に3勝1敗(2勝はヤフオクドーム)とされ、防御率1.97の成績を残された。本塁打は甲斐が2本、高谷とデスパイネが1本ずつ放っていた。甲斐は21日、美馬と2打席対戦して2三振に倒れた。

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