ソフトバンク モイネロに不安も、好調左腕の存在で6連戦の戦いに幅

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆西武7-4ソフトバンク(26日、メットライフドーム)

 またもグランドスラムだ。一振りで一気に4点も入ってしまう。これが自軍に出るなら喜ばしいことだろうが、敵軍に許し、しかも敗戦に直結する。打たれるのはやむを得ないとはいえ、工藤監督の心中も穏やかではないだろう。

 これで今カードの対戦成績は2勝2敗の五分となった。今季の特徴でもある同一カード6連戦。26日の試合を勝利しておけば対戦成績も3勝1敗となり、残り2戦を精神的優位に立った状態で戦えたのだろうが、こればかりは仕方がない。まずは27日の5戦目を全力で取りに行くだけだ。

 それにしても今年は抜群の安定感を誇る。2番手で登板した嘉弥真だ。逆転した直後の7回。「左キラー」と期待されてマウンドへ上がると、9番金子から始まる西武打線を3人で料理。金子は両打ちのため「左対右」となったが、その後はともに左打ちのスパンジェンバーグ、源田を難なく打ち取り、13球で今季3ホールド目を手にした。

 「彼の中でつかんでいる部分があって、そこを大事にしているということだった。見ている感じ、前にいった(踏み込んだ)ときはしっかり壁ができて、体が回っているので、ある程度、思い通りの球が投げられていると思う。これを今後も続けてほしいですね」

 敗戦の中でも、工藤監督はプロ9年目を迎えた中堅左腕への賛辞を忘れなかった。4年連続50試合登板を目指す嘉弥真にとってはまだ3試合目の登板だが、ここまで計2回2/3を投げて被安打0。四死球も与えておらず、対戦した打者全7人からアウトを奪う「完全リリーフ」を継続中だ。

 この安心感ある投球が、投手起用の選択肢を広げさせてもいる。本来は同じ左投げのモイネロに託してもいい場面だったが、工藤監督は「連投だと張ってしまうところがあって、きょうは最初から使わないようにと思っていた」と明かした。登板すれば3連投となっていたこともあり、日増しに信頼度の増す嘉弥真に託したようだ。8月下旬まで続く同一カード6連戦対策の一環でもあるのだろう。

 負け方としては派手にやられた格好だが、打線は本塁打なしで4点も奪った。これは意外に大きな意味を持つ。一時逆転に成功した7回の3得点も、すべて適時打で奪ったもの。1イニングに複数の適時打が出たのも、今季初だ。敗戦の中にも収穫がある。次につながる敗戦だ。 (石田泰隆)

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