ソフトバンク勝ち越しか、最悪3勝3敗を想像したが…西武6連戦“まさか”の大誤算

西日本スポーツ 倉成 孝史

〈鷹番が見た〉

 ◆西武4x-3ソフトバンク(28日、メットライフドーム)

 今季初のサヨナラ負けで借金3-。工藤ホークスが史上初の同一カード6連戦で西武に2勝4敗と負け越した。6回に二保が山川に今カード5発目となる同点ソロを被弾。2年目の泉に託した9回は森にサヨナラ打を許した。過去2年は得意の短期決戦で宿敵を一蹴した舞台での6連戦で、痛恨の3試合連続逆転負け。タカ番キャップの倉成孝史記者も「まさか」と天を仰ぐ2カード連続負け越し発進となった。

 まさか、だ。この結果は正直、予想できなかった。史上初の同一カード6連戦は、宿敵西武に2勝4敗の負け越し。9回無死満塁で森の打球が中堅へ抜けた瞬間、1週間前の自分の脳内を思い出してみた。

 脳裏にあったのは、工藤ホークスの大きな勝ち越し、どんなに悪くても3勝3敗の五分、だった。自分の勝手な「妄想」は大きく外れてしまったが、試合後に「うーん、すいません…」と口にした工藤監督の心中はどうだっただろうか。

 相手がリーグ連覇中の王者とはいえ、根拠がない予想ではなかった。コロナ禍がもたらした「未知の戦い」は、「得意分野」と思っていたからだ。同じ球場、同じ相手とほぼ1週間、連日試合をするのは、これまでクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)しかなかった。

 ご存じの通り、昨季まで3年連続で日本一に輝いている工藤ホークスが、近年は無類の強さを誇っている戦いでもある。昨年は西武を4連勝でスイープ(西武に与えられるアドバンテージの1勝は除く)、一昨年も4勝1敗(同)と圧巻の強さを見せつけた。

 しかも、舞台は今回の6連戦と同じ敵地メットライフドーム。今回の所沢遠征に出る直前の投手練習後に、工藤監督にどうしても聞きたかったことをぶつけた。「どの球団も未知の戦いではあるが、CSファイナルステージでの戦い方は参考になるのか」

 この質問に、指揮官は「僕は別だと思っている。短期決戦を戦うのと、長丁場のシーズンでの6連戦はまた違うものだと思う」と応じてくれた。「負ければ終わり」の短期決戦とレギュラーシーズン。自分にもしっかり理解できたが、皮肉にも今回はその言葉通りに全くの「別物」となった。

 6戦目も、この男にやられた。6回だ。5回まで2失点と粘っていた先発の二保が、4番山川に初球の甘いツーシームを豪快に左翼席にたたき込まれた。相手主砲にとって6連戦で5発目となるアーチは痛い同点ソロ。27日は終盤での逆転3ラン、26日も先制2ラン。試合を左右する一発を浴び続けたことが、負け越しの大きな要因の一つだ。

 2018年のCSファイナルSは、シーズン最多安打の1番秋山(現レッズ)を5試合で打率1割5分に封じた。昨年もリーグMVPの森を4試合で1割4分3厘に抑えたが、この6連戦は山川を乗せてしまったことが響いて、後半に3連敗を喫した。

 「1人の打者を乗せてしまうと、ガガっと打たれてしまうことがある。改めて僕自身にも知恵になりました。そんなこともあり得ると見直して、日本ハム戦からしっかり戦いたい」。工藤政権ではワーストタイとなる借金3。「短期決戦の鬼」の逆襲に期待する。 (倉成孝史)

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