ソフトバンクが狙う県立高の隠し玉外野手 コロナ禍でも情報網で発掘「こんな時だからこそ」

西日本スポーツ

 県立高に「隠し玉」あり! 福岡ソフトバンクが今秋のドラフト指名候補として、大分・佐伯鶴城高の滝倖之介外野手(3年)をリストアップしていることが分かった。甲子園出場経験はなく全国的には無名だが、俊足強打を武器とする将来性豊かな逸材だ。今年は新型コロナウイルスの影響で春に続き夏の甲子園も中止。スカウト活動も例年にない難しさを強いられているが、チーム強化の柱の一つである育成ドラフトで12球団随一の成功例を誇る球団は、幅広く巡らせた独自網を生かし隠れた逸材を発掘して秋に備えていく。

■甲子園経験なし

 先週末から人数制限付きながら球場に観客も入り、プロ野球に「日常」が戻り始めた。春の選抜大会に続き夏の選手権も中止となった高校野球でも、今月に入り各都道府県で独自大会がスタート。今年はコロナ禍で春先からスカウト活動も休止状態となっていた各球団は、ともに10月26日のドラフト会議へ向けてスカウティングを再開した。

 今月4日に兵庫県内で行われた明石商対智弁和歌山の練習試合には、ソフトバンクの永井編成育成本部長兼スカウト・育成部長ら各球団の編成トップやスカウトらが集結。今秋ドラフトの上位指名候補に挙がる明石商の中森俊介投手(3年)や来田涼斗外野手(同)らに熱視線が注がれた。例年と比べ高校野球の試合数自体が圧倒的に少ないことに加え、各地の独自大会は基本的に無観客開催。視察に制限がかかることもあり、スカウト活動はこれまでにない難しさを極める。

 特に「一芸」をチーム強化の柱の一つとしているホークスにとってはなおさらだ。過去には高校生で強肩が光っていた甲斐(大分・楊志館)、大学生で俊足の周東(東農大北海道オホーツク)らを育成選手として獲得。ともに現在は1軍で活躍しており、特に育成ドラフトでは12球団随一ともいえる成功例を誇る。九州地区担当時代に甲斐、やはり同じ高校生の牧原(熊本・城北)を発掘、育成で獲得した福山アマスカウトチーフは「コロナの影響でスカウティングは大変だが、こんな時期だからこそ情報網を活用し、よりよい素材を獲得するチャンスだと思う」と難しさを認めながら、そう強調する。

■中学では陸上も

 今月上旬に同チーフが練習視察に足を運んだのが大分の進学校でもある佐伯鶴城だ。熱視線を注いだのは俊足強打の外野手、滝。高校通算12本塁打ながら50メートル6秒2の俊足で守備範囲の広さも誇る。硬式野球チームと並行して陸上部に所属した中学時代にはリレーで全国大会にも出場。同チーフは「まだ粗削りではあるが、体の力とスピードには大きな将来性を感じる」と、その身体能力を高く評価している。

 このほかスカウトは同じく公立の進学校、福岡・宗像に足を運び184センチ、80キロの大型ショート、石橋昂樹(3年)にも熱視線を注いでいる。独自大会では例年通りの人数での視察を行えず「クロスチェック」などによる確認が難しいこともあり、スカウティングの真の力を試されるともいえる2020年。タカの誇るスカウト部隊は例年以上に幅広い目線で隠れた逸材の発掘に注力し、大事な秋の会議に備えていく。

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