悩めるバレンティン、ジョーダンモデルのバッシュで140M弾 結果につながった試合前の光景

西日本スポーツ 山田 孝人

〈鷹番が見た〉

 ◆オリックス3-10ソフトバンク(14日、京セラドーム大阪)

 今季最長4連勝! タカ打線が今季最多となる17安打で今季初の2桁10得点と爆発した。4番のウラディミール・バレンティン外野手(36)の躍動だ。初回に先制適時打となる5試合、19打席ぶり安打を放って「覚醒」すると、4回にもタイムリー。状態を上げていた打線がさらに太くつながった。3試合連続の2桁安打で先発千賀を強力援護。エースの開幕2連勝を支え、工藤ホークスに開幕勝利以来の貯金1をもたらした。

 特大の放物線を試合前練習時に目撃した。バレンティンがフルスイングで捉えた打球は、京セラドーム大阪のスコアボード下に位置する5階席へ届いた。推定140メートル。会心の当たりだったのだろう。思わず笑みをこぼした大砲の足元を見て、また驚いた。

 脚への負担を考慮したのかスパイクではない。彼が好きなNBAのレジェンド、マイケル・ジョーダンモデルのバスケットシューズを履いていた。野球のスパイクに比べて間違いなく滑るにもかかわらず、放った強烈な一撃。規格外のパワーを改めて感じた。

 そんな大砲も深い悩みの中にいた。前カードの楽天との6連戦では22打数2安打で打率9分1厘。4番を任されながら、常勝が義務づけられているホークスでの1年目。ヤクルト時代とは違う環境にいる。工藤監督も心配していた。「頑張りすぎちゃっている感じ。自分が何とかしたいという気持ちが強いんだと思う」と胸の内を思いやった。

 立花打撃コーチも同様の見立てだった。だからこそ、試合前練習では独特の表現で力を抜くことを助言した。「ダンス、ダンスってね。リラックスして打った方がいい、という話をしたんだよね」。その言葉が効いたのか、その後に飛び出したのが冒頭の特大弾。そのまま試合でも結果につなげた。

■先制含む適時打2本

 初回1死一、二塁。アルバースの外寄りツーシームを捉えた。打球はセンター右へ。中堅の宗が打球処理を誤る間に、2人が生還した。自身も二塁に進塁(記録は中前適時打)。「先週はなかなか良い打撃ができなかったので、週も変わっての1打席目で打てて良かったよ」。5試合19打席ぶりの快音で幸先良く2点をもたらすと4回もタイムリーを放ち、2安打2打点。明らかな復調の兆しだ。

 好調だった攻撃陣の中で気掛かりだったバレンティンにも結果が出て、3試合連続の2桁安打となった打線は今季最多の17安打を放った。2桁得点も初だ。上り調子の打線の波に4番が乗ったことは大きく、今季のビジター6連戦では初めて初戦を奪取だ。

 今季最長の4連勝となって、開幕戦で勝利して以来の貯金生活にも突入だ。かつての本拠地大阪はホークスファンも多く、入場制限された中でも選手のプレーでスタンドが拍手で沸く。工藤監督は「油断することなく、一つずつ戦っていくだけ。きょうのことはきょうで、また次です」と、謙虚な姿勢を崩さないが、反転攻勢の勢いは増していきそうだ。 (山田孝人)

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