ソフトバンクの逆転呼んだ和田の意地と粘り 23日先発の「弟子」のいい見本に

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク3-2日本ハム(22日、ペイペイドーム)

 勝つことが全てだ。勝てば全てが報われる。7回。それまで1安打に抑え込まれていた相手先発マルティネスを攻め、一挙3点を奪って試合をひっくり返した。同一カード6連戦の「頭二つ」を落とすと、その後の戦いが苦しくなるだけに、勝って何よりだ。

 一方で、不思議に思える采配が同じ7回の攻撃で散見されたことも確かだ。1点を返し、なおも無死二塁で今宮に犠打を命じた場面がその一つ。ポイントゲッターとして5番で起用したのなら、正直、ここは打たせるべきでは?と思わずにはいられなかった。

 今宮が2球で追い込まれると、このタイミングで二塁走者の中村晃に代えて代走周東を起用。何だかベンチのドタバタぶりがこちらにも伝わってきた。

 それだけではない。今宮の進塁打で1死三塁となり、続くバレンティンが四球を選んだ際には、一塁の本多内野守備走塁コーチが代走を要求するまで、ホークスベンチには動く気配が感じられなかった。そんな“ちぐはぐ”な試合運びでも逆転できたから、大きな1勝となる。

 さて、結果的に1点差勝利となったこの一戦。大きかったのは5回途中から試合終了まで、無失点リレーを決めた中継ぎ陣の奮投であることは間違いないのだが、立ち上がりから制球に苦しみながらも、粘りの投球で大崩れしなかった和田の意地も見過ごせない。

 初回だけで31球。2回は27球。立ち上がりからアップアップで、1、2、4、5回とほぼ毎回のように得点圏に走者を背負った。三者凡退は一度だけ。最終的には降板する5回途中までに105球も要した。それでもバックの好守にも助けられたとはいえ、失点はわずか2に食い止めた。

 この粘りが逆転勝ちにつながった。工藤監督も「苦しい立ち上がりだったが、粘り強く投げてくれた。2点取られたが、2点で終わったことが逆転につながった」と39歳のベテラン左腕をねぎらった。次週の登板についても「今のところは」と任せる予定だ。

 投手は調子がいいときばかりではない。逆に、悪いときにどうするか。これが何より重要で、ベテラン左腕がその見本を示した。きょう23日はオフの自主トレで和田に師事する笠谷が先発する。プロ初先発した8日の楽天戦では2回6安打7失点(自責6)と立て直せなかっただけに、成長した姿を見せたいところだ。 (石田泰隆)

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