夢の4割&三冠王見えた!ソフトバンク柳田止まらぬ打棒「本当に嫌な打者」工藤監督

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ソフトバンク4-2西武(29日、ペイペイドーム)

 投打がかみあったソフトバンクがリーグ最速で20勝に到達だ。立役者は勢いの止まらない柳田悠岐外野手(31)だ。リーグ2位に並ぶ12度目のマルチ安打で連続試合安打を10に伸ばし、リーグトップの打率は3割8分7厘まで上昇した。2桁本塁打は自身2年ぶりで、10号到達時点での打率は自己最高。打率4割も三冠王も夢ではないと思わせる主砲が先導してチームは貯金を今季最多の6とした。

 通算1000安打はあくまで通過点-。そう言わんばかりの力強い放物線だった。2点差に迫られた直後の5回1死、松本の真っすぐをフルスイングした柳田はスタンドインを確信したかのようにゆっくりと歩きだした。逆方向への打球はぐんぐんと伸び左中間席で弾む。18日のオリックス戦以来、9試合ぶりのアーチはチーム一番乗りの10号ソロとなった。

 「甘くきた球を1球で仕留めることができた」。そう胸を張る主砲に、工藤監督も「点を取られた後だけに、あのホームランが投手の勇気になった」と賛辞を惜しまない。35試合目での10号到達は、自己最多の36本塁打を記録した2018年の33試合目に次ぐスピード。シーズン120試合に短縮された今季でも最終的に34本ペースと快調にアーチを積み重ねている。

 この男のすごさは豪快な一発だけではない。今宮の犠飛で1点を先制した直後の初回1死、10試合連続安打となる左前打を放つ。その後、4番中村晃、5番栗原も続いて3連打で1点を追加した。24日の日本ハム戦から結成した「つながり重視」の新クリーンアップの破壊力は数字にも表れている。29日までの5試合で計20打点。期間中の総得点30の3分の2を3人でたたき出している計算だ。

 その軸が柳田だ。7月は25試合で11度目のマルチ安打をマークし、月間成績は打率4割4分7厘、7本塁打、20打点。29日の2安打で打率は3割8分7厘まではね上がった。「どこまで上がっていっちゃうんでしょうか」と笑みをこぼした指揮官は、「やっぱり出塁率が5割を超えるのは相手からしたら脅威。四球で歩かせたら盗塁もあるし、ヒット1本で三塁にいったり(ホームに)かえってきたりと、本当に対戦するのが嫌な打者だと思う」と自軍の主砲を誇った。

 リーグトップをひた走る打率だけでなく本塁打、打点も上位につけ、現時点で「令和初の三冠王」に最も近い男といえる。そればかりか、夢の打率4割も期待したくなるほどの好調ぶりを見せている。チームは3連勝でリーグ最速の20勝に到達。首位をがっちりキープし西武との対戦成績も4勝4敗の五分に戻した。3年ぶりのリーグ優勝に向けて独走態勢の気配を漂わせ始めたホークス。大黒柱の存在が、その雰囲気をより色濃くしている。 (長浜幸治)

 ◆中堅から左へ8本 柳田が2年ぶり7度目の2桁本塁打。出場35試合で10号到達は18年の33試合に次ぐ自身2番目のペースだ。リーグトップに2本差と迫る本塁打に加え打率1位、出塁率は12球団で唯一5割を超える5割7厘で、10号到達時の打率では18年の3割7分5厘を上回り自己最高となった。今季10本塁打のうち引っ張った打球は2本だけで中堅4本、左方向4本。逆方向へのアーチを量産するパワーと打率の両立で異次元の記録に近づいている。

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