おとがめなしも球審が険しい表情、イライラ隠せないバレンティン 気掛かりな心理状態

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク5-4西武(31日、ペイペイドーム)

 数字に踊らされてはいけない。そう分かってはいるものの、やっぱり衝撃は衝撃だ。7月31日。福岡県内では新たに170人もの新型コロナウイルス感染者が確認された。1日当たりの感染者数では同30日の121人を上回り、3日連続で過去最多を更新した。

 ホークスのお膝元でもある福岡市では、こちらも1日当たりの感染者が過去最多の117人に上った。31日にはペイペイドームで場内案内業務をしていた業務委託先の20代男性アルバイト従業員が、新型コロナウイルス検査で陽性判定されたとの球団発表もあった。

 球団によると当該従業員が来場者と接触・会話する機会はなく、感染リスクはないと保健所が判断。選手らとの接触もなく、チームスケジュールに変更はないとのことだったが、われわれ報道陣との接触の有無に関しては触れられていなかったため、ちょっと身構えてしまった。いずれにしろ、新型コロナウイルスとは共存していかなければならない時代ということだ。

 そんな状況下でも、プロ野球界は徹底した感染対策を施しながらシーズンを戦っている。前日30日に今季初の零封負けを喫したホークスは13連勝中だった西武先発ニールを攻略し、0-3からの逆転勝ち。難攻不落の右腕に土をつけ、首位を堅守した。「終わり良ければ、すべて良し」。工藤監督も上機嫌だった。

 ただ、こちらの機嫌は少し気掛かりだ。バレンティンだ。この日は6番指名打者で先発復帰し、2試合ぶりに出場したものの、3打数無安打。打率は1割8分2厘にまで落ち込んだ。「打者は一つタイミングをつかめば結果は出ると思っている」。工藤監督の信頼は揺るぎないが、やはり本人のイライラは隠せない。

 気になったのは6回の第3打席だ。先頭で左前打を放った栗原が二盗に失敗した場面。1ボール2ストライクからの4球目だった。ボール球を見送ったバレンティンは秋村球審に対して何かを発したのだろう。その言葉を挑発行為と取りかけたのか、秋村球審は打席のバレンティンに近づき、険しい表情で何か言っていた。

 結果的に“おとがめなし”で試合は続行されたものの、バレンティンは続く変化球を大振りして、この日3個目の空振り三振に倒れた。ヤクルト時代に通算288本塁打を放った実力者だけに、誰もが不振脱出を願うが、日に日にフラストレーションをため込んでいるようにも見える。数字に踊らされてはならないのだが、解決策はないものか…。 (石田泰隆)

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