ソフトバンク上林が打席の中でバタバタする理由は/秋山幸二

西日本スポーツ

 特例の120試合制で行われるプロ野球はまもなくシーズンの3分の1を消化する。パ・リーグは7月だけで貯金9を稼いだソフトバンクが首位。混戦脱出の気配を漂わせながら8月4日から2位楽天との直接対決に挑む。3番柳田、4番中村晃を軸に形が見えてきた打線の中で、なかなか状態が上向かないのが1日で25歳になった上林誠知外野手だ。前監督で本紙評論家の秋山幸二氏は打席の中での「自滅」を指摘した。

 <ソフトバンクは打線の状態が上がってきた。チーム打率、得点はいずれも楽天に次いで2位。7月途中から3番柳田、4番中村晃の並びが機能している>

 今は打線がつながっている。柳田、中村晃、栗原の並びがいい。柳田は凡打でも内容が良く絶好調といっていい。中村晃は無理して打っていない。逆らわず打っているから反対方向への打球も多い。追い込まれてもファウルで粘って打てる球を待つ。それだけの技術を持っている。

 <一時低調だった栗原は5番に入り盛り返した>

 もう(対戦が)2回り目に入ったので、初めての対戦ばかりだった投手もスピードや軌道だったり変化球の曲がりだったり、そういう情報もどんどん入っているだろう。自信をつけてきたのが分かる。1日の本塁打も逆方向へ逆らわない打撃ができていた。あとは松田宣や上林が上がってきたら、もっと切れ目のない打線になってくる。

 <上林は状態がなかなか上がってこない。誕生日の1日に安打を放つまで26打席連続で無安打だった>

 打席の中でバタバタしている感じがする。何でもかんでも来た球を全部打とうとして、狙いがまとまっていない。中途半端というのかな。引っ張ろうとするのか、流すのか。「これを打ってやろう」というのが見えてこない。

 <追い込まれる前も後も同じ打撃をしている?>

 2ストライクまでは狙いがあっていいんだけど、それがない。打ちにいって空振りをするにしてもタイミングが合っていない。2ストライクからはどうしても崩される。そこまでは自分のスタイルを崩さないつもりでいかないと。

 <開幕前の練習試合で上林は49打数18安打で打率3割6分7厘。10打点は柳田を上回ってチームトップの成績だった>

 今年は違うなという期待感があった。練習試合のころの内容が本来、自分が目指している打撃だったんだろう。だからこそ期待する。できないことを目指すわけじゃないんだから、なぜできないのかを考えないといけない。精神的なものか、技術的なものか。

 <昨年は故障、不振で打率1割台。今年に懸ける思いの強さは昨オフから常に口にしていた>

 迷っているのかな。あの速いスイングがあるのだから、もっとシンプルに考えればいい。2ストライクまでは自分の形を求めてどんどん振っていくこと。結果もそうだけど、まず自分のバッティングができないのは悔しい。ぶすっとした顔は見たくない。ヒットやホームランを打ってニコニコした顔を見たいね。 (西日本スポーツ評論家)

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