ソフトバンク屈辱寸前…蘇った8年前の記憶 監督怒り爆発で「公開反省会」

西日本スポーツ 倉成 孝史

〈鷹番が見た〉

 ◆楽天6-0ソフトバンク(5日、楽天生命パーク宮城)

 真夏の仙台でソフトバンクが冷や汗タラ~リの完敗を喫した。楽天との首位攻防第2ラウンドで9回1死まで無安打。不振の松田宣を2年ぶりにスタメンから外すなど手を打った打線が機能せず、涌井にもう少しでノーヒットノーランの快投を演じられた。今季最少1安打、今季2度目の零敗で楽天生命パーク宮城では昨年から4連敗。一時2ゲーム差をつけていた楽天に同率で首位に並ばれた。

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 記者席から、8年ぶりの「屈辱」を目撃してしまうことを覚悟しただけに、白球が中前へ弾んだ瞬間、安堵(あんど)した。6点を追う最終回。1死から代打の川島が、追い込まれながら涌井の144キロ内角直球を振り抜いた。バットが折れた音とともに、詰まり気味の打球は二遊間方向へ。この日涌井が投じた123球目を中前打とし、何とかノーヒットノーランの快挙を阻止した。

 「本当にあそこでよく打ってくれた。意地の一本というか」と工藤監督もたたえた川島の一打が仮に出ていなければ、チームとしては2012年10月8日のオリックス戦で西に喫して以来となる無安打無得点の屈辱を味わうところだった。シーズン最終戦でもあり主将だった小久保の引退試合でもあったこの一戦。本拠地で屈辱にまみれ、試合後の最終戦セレモニーでは当時の秋山監督が珍しく怒りを爆発させ選手らに「公開反省会」をさせたことは、8年前の出来事とは思えないほど鮮明に脳裏に焼き付いている。

 そんな「屈辱」を再び目撃することを逃れたことに安堵してしまうほど、もはや敗戦自体は仕方ない展開だった。ハーラートップを快走する涌井に、初回から今宮、柳田が連続三振を喫するなど三者凡退。続く2回も栗原、バレンティンが連続三振に倒れた。3回以降も左右高低に制球良く多彩な球種をちりばめるベテランの前に、打線は凡打の山を築き続け、6回1死で高谷が四球で出塁するまで、完全投球を許していた。

 前日4日には痛すぎる逆転負けを喫しただけに、工藤監督は不振の松田宣をレギュラーシーズンでは2年ぶりにスタメンから外すなど、情を排してでもこの日の勝利をもぎとりにいっていた。そんな覚悟もむなしく、無安打無得点を阻止するのがやっとの黒星で今季2度目の完封負け。「明日はきょう(5日)負けた分を何とか取り戻す気持ちでやりたい。勝つために最善を尽くしていきたい。明日は何とかします」。連敗で楽天には同率で首位に並ばれた。「屈辱」だけは免れただけに、この一戦を引きずるわけにはいかない。 (倉成孝史)

 ◆10年前も涌井の快挙を阻止

 ソフトバンクが涌井に9回1死まで無安打に封じられ1安打完封負け。ソフトバンクは2010年5月7日に当時西武の涌井の前に8回まで無安打、9回先頭が二塁打を放ち無安打無得点を阻止したことがある。この時も1安打完封負けでソフトバンク先発は今回と同じ和田だった。

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