1番熱男、2番バレ…客席から驚きの声 ソフトバンク「奇策」の背景

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆楽天1-3ソフトバンク(6日、楽天生命パーク宮城)

 前日6日は涌井にわずか1安打とあわやノーヒットノーランの完封劇を許してしまった。さらに、妙な巡り合わせで先週まで5連敗中の「魔の木曜日」。重い空気といまいましいデータを覆すために、首脳陣はなりふり構わず動いた。

 「思い切ってやってもらおうと組んだ。シンプルに、流れを考えずにやるのも一つ」。試合前、平石打撃兼野手総合コーチが意図を明かしたラインアップが発表されると、まばらなスタンドからも驚きの声が上がった。1番松田宣、2番バレンティン…。前夜は今季初めてベンチスタートとなった元気印と、打率1割台に苦しむ大砲を荒療治的に並べる「奇策オーダー」で打開を図った。

 松田宣の1番は2018年5月13日の日本ハム戦以来、2年ぶり。バレンティンの2番は来日10年目で初めてだった。初回。松田宣は2球で右飛、続くバレンティンも4球で空振り三振に切って取られ、その狙いは裏目に出たかに思えたが、首脳陣の執念はナインに確実に伝わっていた。

 1点ビハインドの3回。1死から甲斐が四球で出塁すると、松田宣がボテボテながら高くバウンドした二塁内野安打で続く。これが18打席ぶりの安打で好機を拡大。2死一、二塁となって柳田が松井の内角直球を痛烈にはじき返し、右前へ自身3試合ぶりのタイムリーとし同点に追いついた。

 4回も泥くさく勝ち越してみせた。1死一塁から、今宮の打球は再び高くバウンドし内野安打となり、1死一、二塁で明石が詰まりながら中前にポトリと落とし勝ち越しに成功する。

 幸運も味方に付けると、工藤監督はすかさず動いた。1死一、三塁で打席に甲斐。「おととい、昨日、嫌な負け方をしたので、取れるときに取っておきたいと。チャンスがあればいこうと決めていた」。2ボール1ストライクからの4球目で、セーフティースクイズを決め1点をもぎ取った。

 3連敗なら首位陥落の危機にひんしていたが、着実に1点ずつを積み上げ逆転勝利。負の連鎖を断ち切って、首位攻防6連戦を折り返した。 (鎌田真一郎)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ