新体操フェアリージャパンの挑戦 五輪1年延期で「過去最高」難度さらにアップ中

西日本スポーツ

 来夏の東京五輪で金メダルが期待される新体操団体の日本代表「フェアリー(妖精)ジャパン」が東京都内で行っている練習の映像を公開した。7日は五輪が今夏開催された場合、新体操競技が始まるはずだった日。新型コロナウイルスの影響で五輪が1年延期になったのを受け、山崎浩子強化本部長(鹿児島県指宿市出身)は「過去最高に難しい」と言ってきた演目の難度をさらに上げる方針を明かした。(末継智章)

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 新体操団体は代表11人が1年のほとんどを東京やロシアで合宿して一体感を高め、昨年9月の世界選手権(バクー)団体総合で44年ぶりに銀メダルを獲得した。コロナ禍の影響で4月8日から約2カ月間活動を自粛したが、6月10日に再開。体の隅々まで正確に動かしたり表現力を高めたりする練習をし、山崎強化本部長は「動きの精度が高まり、厚みも増した」と2カ月の空白を埋めるばかりか成長を実感する。

 1年延期になっても演目は変えないが、金メダルを目指すために難度を上げる。2年前のルール変更で10点満点だった難度を示すDスコア(演技価値点)の上限が撤廃。強豪国は年々、高難度化を進めているからだ。

 昨秋の世界選手権では5秒に1個の割合で技を入れていたが、世界選手権と同じボールとフープ・クラブで争われる五輪に向けて昨年11月から取り組む演目では3~4秒に1個に増やした。

 ボールでDスコアが約4点上がるこの構成は山崎本部長が「過去最高に難しい」と表現してきた。それでも1年延期に伴い、山口留奈コーチは「他国がどれだけ難度を上げるか分からない」と警戒。山崎本部長が「(さらに)難度を増やす」と決断した。

 春先は演目を通すのがやっとで正確性や表現力に課題があった。山崎本部長は「金メダルの水準にはなかった」と明かす。習熟度を高める上でも1年延期はプラス。杉本早裕吏主将(トヨタ自動車)は「正確性、表現、同時性すべてにおいて成熟させる」と誓った。

メンバー入りへ決意新た

 稲木李菜子(東京・駒場学園高)=熊本市出身=はメンバー入りへの決意を新たにした。代表11人で本番に出場できるのは5人。手具操作が巧みで、昨年末からけがで離脱したメンバーの代役を務める機会が増えたが「1年時間ができたので、自分にしかない良さをさらに磨き、必要な存在になる」と意気込んだ。

 活動自粛期間中は熊本県八代市の実家に帰り、17歳の誕生日も迎えた。料理など家事を手伝うことで「大変な家事をしながら支えてくれる家族に感謝の気持ちでいっぱい」と励みになった。練習ではよりダイナミックな演技ができるよう、手先や足先まで使う意識を心がける。

 1月に合宿した同県芦北町が豪雨で被災。「復興へ頑張っている方々に勇気を与えられるよう、努力している姿を見せたい」と誓った。

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