鬼門突破へ工藤監督が執念の一手 翌日ゲームプランに影響も迷いなし

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ロッテ2-2ソフトバンク(19日、ZOZOマリンスタジアム)

 7投手をつぎ込む執念の継投でドローに持ち込んだ。昨季2勝10敗と分が悪かった鬼門ZOZOマリンスタジアム。初回に幸先よく2点を先制しながら追い付かれ、延長10回には2死満塁のサヨナラ負けの大ピンチに追い込まれたが、最後は板東が踏ん張った。ホークスは首位をキープした一方、ロッテとこの日勝った楽天が同率2位。1ゲーム差に上位3チームがひしめく“大混パ”となった。

■指揮官迷いなく

 グラブをポンとたたき、端正なマスクに安堵(あんど)の笑みが広がった。2-2で突入した延長10回。7番手で登板した板東は2死満塁のピンチを招いた。それでも、最後はベテラン清田をフルカウントから外寄りのカットボールで見逃し三振。今季最長の4時間12分の熱戦は今季2度目の引き分けとなった。

 昨季2勝10敗と大きく負け越し、リーグ優勝を逃す要因となった鬼門ZOZOマリンスタジアム。「あそこで、なかなかストライクを取るのも難しい。その中で最後は見逃し三振。よく投げてくれた」。工藤監督は執念の継投を見事完成させた右腕を高く評価した。

 工藤監督の采配にこの試合に懸ける強い思いが表れた。粘っていた先発の大竹を5回で代え早々に継投に切り替えた。2点リードを追い付かれる苦しい流れの中、ピンチを招きながらも勝ち越し点は許さなかったゼロ封リレー。最後のマウンドに立った板東は本来ならば、20日にショートスターターとして先発する笠谷に続く2番手で起用が予定されていた。延長に入った場合はマウンドに送り出すことも想定していたとはいうが、指揮官は他の投手の選択肢もある中で迷いなく名前をコールした。

 楽天生命パーク宮城での楽天6連戦で2勝を挙げた2人の継投については、かねて「セットで、と考えている」と明言していた。当然20日のロッテ戦もその予定だったが、この日の試合後には「1イニングでも結構球数(32球)も投げたので考えないといけない」と言及。起用の有無は当日の状態を見て判断するが、当初の方針を変更してでも、これ以上の敵地での黒星を防ごうとする固い信念のタクトだった。

 とはいえ、昨季から続くZOZOマリンでの連敗が止まったわけではない。首位をキープしたものの、眼下の2位にはロッテと楽天がわずか1ゲーム差でつける大混戦状態。この6連戦はより重要な意味を持っている。指揮官が「よく引き分けたというふうに思う」と評した執念のドロー劇。幕張で吹き続けてきた逆風の向きはきっと変わるはずだ。 (山田孝人)

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