甲子園歴のない進学校に大型右腕 伸びる球速「150キロ目指す」/注目の高校球児

西日本スポーツ

 九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」-。今回は福岡県の独自大会の福岡地区を制した福岡の井崎燦志郎(2年)をピックアップします。身長186センチの大型右腕で、現時点で直球の最速は145キロ。目標には150キロの大台を掲げる。1917年創立の伝統校ながら、春夏を通じて甲子園出場が一度もない「福高」の期待を集める存在になりそうだ。

■投手・2年

 福岡県の独自大会「がんばれ福岡2020」の福岡地区を制した伝統校に、スケールの大きな2年生右腕がいる。ユニホームの左胸に「福高」の2文字を付けた井崎だ。中学時代は九州レベルの大会でも活躍。高校でも注目を集める存在だ。

 昨年6月の香椎との練習試合。お目当ては香椎のエースだったが、その試合で2回を6人で封じた1年生が井崎だった。最速137キロを計測。滑るように伸びてミットに到達するイメージの球質で、しなやかなフォームには力感もあった。

 今も成長途上だ。身長は中1で165センチ。中2で170センチだったが、中3で183センチと急成長。午後9時半の就寝とご飯をどんぶりで1日5杯食べたことが効いたという。中2で120キロの球速は、1年後には130キロと10キロもアップした。

 高校入学後もあくまでマイペースで、午後10時には就寝しているという。「進学校に通い、部活もしながらいつ勉強をしているのだろうか」とこちらが余計な心配をしてしまうほどだ。そのおかげもあってか、身長は186センチまで伸びた。

 コロナ禍による自粛期間は地道に鍛えた。午後1時から約4時間、福岡中央ボーイズの後輩でもある弟・暁志郎と投球に関する練習を行った。キャッチボールに加え、右肘が下がらないようにサンドボールを地面に投げつける練習も積んだ。

 素振りも昼間700回、就寝前300回と1日に計1000回を行った。これらの自主練習で技術、体力の両面を強化した結果、自粛期間明けの練習試合では初戦の武蔵台戦で144キロ、翌週の香椎戦で自己最速の145キロをマークした。

 理想の投球スタイルは「最後まで真っすぐで押して三振を取る」。さらに直球の最速は「150キロを目指す」と言い切った。理想を実現するには何が必要なのか-。その解答も「下半身と背筋の強化」と「柔軟性を高める」と明快だった。

 既に「ゴムバンドを足に巻いたカニ歩き」という下半身強化メニューや、ダンベルなどを使った強化練習にも取り組んでいる。練習後や風呂上がりのストレッチも習慣だ。大台突破に照準を合わせ、体力面でもさらなる強化を図っている。

 独自大会の福岡地区決勝では、プロ注目の山下舜平大(3年)を擁する福岡大大濠を撃破。延長11回に151キロを計測した豪腕を攻略した。近年はチーム力の充実も著しい「福高」の新エースは、同校初の甲子園をしっかりと見据えている。

PR

高校野球 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング