西武中熊が覚悟の〝プロ1号〟 松井2軍監督から記念球

西日本スポーツ

 西武の育成2年目、中熊大智捕手(24)=熊本・九州学院高-徳山大=が、29日のイースタン・ヤクルト戦(カーミニークフィールド)で“プロ1号”を放った。

 打った瞬間、確かな手ごたえがあった。4回無死三塁で直球をジャストミート。打球はバックスクリーンに飛び込んだ。「嶋コーチ、平尾コーチには本当に付きっきりで指導してもらっています。そのおかげです」。コンパクトで無駄のないスイングは、自身にとっても納得の一打だった。

 中熊にはこまめにノートを取って読み返す日課がある。その中の1ページだけに、大きく力強い文字が書かれている。「こんな中途半端な覚悟じゃ打てない。覚悟を持って打席に立て」。約2週間前、嶋重宣2軍打撃コーチに言われた言葉だ。

 「アマチュアのときみたいに真っすぐでも変化球でも全部打ちたいと思っていましたが、そんな中途半端な気持ちじゃ打てないと。もっと腹を割っていかないといけない。ここは甘い世界ではないんだ」と我に返ったという。「あの言葉は(今の自分に)すごく響いたんです。だからノートいっぱいにその文字を書いて読み返すようにしています」とうなずいた。

 2軍戦では22試合に出場して打率2割9分6厘をマークしており、直近の目標である支配下登録に向けて汗を流す日々。初ホームランをベンチで見届けた嶋コーチも「良かったよ。ようやくスタートラインに立ってね」と目尻を下げた。

 そして記念のボールは思わぬ人から帰ってきた。試合後、松井稼頭央2軍監督のポケットから出てきたのは“プロ1号”の白球。「今までやってきたことが結果として出てきているから、これからも一歩一歩積み重ねていけるように」という言葉と一緒に中熊の手に渡った。

 「ボールは家族に渡します」と笑顔を見せた中熊だが、夢見るのは一軍で放ったホームランボールを渡すこと。8月27日に24歳になったばかりの背番号127はまた一つ自信をつけて、憧れの舞台・メットライフドームへの階段を駆け上がっていく。

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