東京五輪会場で真剣勝負「緊張感が違った」高校生アスリートの特別な夏

西日本スポーツ

 8月23日に行われた陸上のセイコー・ゴールデングランプリ(東京・国立競技場)には、今夏の全国高校総体(インターハイ)が中止となった高校生も「ドリームレーン」として設けられた枠で出場した。女子やり投げでは寺田奈津実(長崎・諫早高3年)が参戦。新型コロナウイルス感染拡大の影響で集大成の場は失われたが、来夏の東京五輪会場で一流アスリートと競った貴重な経験を次のステージでの飛躍に生かす。

 目標は24年パリ五輪で入賞

 “聖地”での初めての挑戦はほろ苦い結果に終わった。寺田は女子やり投げで自己ベストに3メートル以上及ばない50メートル36の8位。日本記録保持者の北口榛花(JAL)ら国内最高峰の選手たちに圧倒された。「高校生の大会と比べて、緊張感が違った。のまれないようにと思ったけど…」と悔やんだ。ただ、来夏の東京五輪会場で真剣勝負を経験。「五輪の前に使わせてもらったことは誇りです」と振り返った。

 高校生ではトップクラスの実力者。7月に出した自己ベストの53メートル68は昨年の全国総体優勝記録を上回り、各地で開催されている「全国リモート陸上」のランキングも現時点で1位だ。小学生の頃はソフトボールと陸上の“二刀流”。特に肩の強さは抜群で、6年時に全国小学生陸上交流大会の女子ソフトボール投げで頂点に立った。

 中学では野球を選んだが、諫早高でやり投げに転向。昨年の全国総体は予選落ちし、「借りを返したい」との思いだった高校ラストイヤーはコロナ禍に見舞われた。

 4月に全国総体の中止が決定。ショックを受けながらも「まだ次がある」と言い聞かせ、競技場での練習ができなかった間は自宅周辺で坂道を走り込み、足腰を鍛えた。我慢の時期を成長につなげてつかんだ「ドリームレーン」だった。

 特別な夏を経験した18歳は大学に進学して競技を続ける予定だ。見据えるのは東京の次。「(2024年の)パリ五輪に出場し、入賞を目指したい」と誓いを新たにしている。 (伊藤瀬里加)

 

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