ようやくアビスパに上昇気流 上位進出も期待できる「2つの好材料」

西日本スポーツ

【アビスパ取材20年超 ライター・島田徹コラム】

 アビスパ福岡がようやく上昇気流に乗ってきました。今季2度目の連勝。しかもいずれも完封勝ちです。過酷な日程が続きますが、さらなる上位進出も期待できそうです。アビスパ取材歴20年以上のフリーライター島田徹氏(55)は、コラム「“福岡”を語ろう」第4回でこの連勝から見えた二つの好材料を挙げました。

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 5日の第17節山口戦を2-0、9日の第18節山形戦を1-0でものにして2連勝し、第16節時点で17位だった順位も12位まで上げました。長谷部茂利監督は結果について評価しながらも、細かい部分で修正しなければならないことがたくさんあると話しています。

 例えば2試合連続の無失点でも決定的なピンチが複数回あったこと、狙っていた攻撃での得点ながらボールを保持する時間が少ないこと、決定機を逃す場面があったことなどを指摘し、改善が必要だと言います。

 結果を出しながらも厳しい評価をするのは、目指すサッカーを安定的に表現できるレベルには達していないという認識が長谷部監督にあるから。見方を変えれば、まだまだチームは良くなる、という確信もあると考えていいことになります。

 では“まだまだ”の状況で見えてきた好材料を挙げてみましょう。

 まずは主将の前寛之の戦列復帰です。新型コロナウイルスの陽性反応が出たため欠場が続いていましたが山口戦で復帰し、山形戦ではフル出場を果たしました。試合勘やフィジカルコンディションは不十分とはいえ、彼の復帰と同時にチームが2連勝を収めたことは無関係ではありません。

 山口戦後に長谷部監督も「今季のアビスパがどういうことをしたいのかを表現してくれた。ボールをどうやって取って、そこからどういうふうに攻撃につなげるのか。そういう形をいくつか見せて存在感を発揮してくれた。改めて良いプレーヤーだなと感じた」と高く評価しました。

 特に良い守備から良い攻撃につなげるというチームが目指すスタイルの中で、前向きに相手ボールを奪いにいく積極的守備を実践するためのキーマンである前が果たす役割は大きいのです。同じボランチで8月の加入から5試合連続出場中の松本泰志との連係が深まれば、ボールを保持する時間の増加も期待できます。

 さらに、10月4日の第24節北九州戦まで続く非常にハードな11連戦を見据えた上での好材料もあります。山口戦と山形戦では選手の疲労を考慮して先発の大幅な入れ替えを行いましたが、その2試合で連勝できたことです。

 山口戦では三国ケネディエブスがセンターバックとして今季初めて先発してフル出場を果たし、完封に貢献しました。また途中出場の木戸皓貴が今季初ゴールを挙げるなど、長谷部監督が好調に転じるために必要と語る“刺激を与える選手”が出てきたことも含めて、現在のチームの選手層が充実していると感じられます。

 いかがでしょう?「本調子まで間もなくだ」と思えてきませんか。 (随時掲載)

 ◆島田 徹(しまだ・とおる)1965年3月28日生まれ。広島県出身。小学5年から福岡大1年までサッカーをプレーし、ボランチやサイドバックを務める。98年からサッカー専門誌の編集部に勤務し、アビスパの取材も開始。2008年から福岡拠点のフリーライターに。

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