確実性+長打力 憧れは巨人坂本「打てる遊撃手」が次のステージへ/注目の高校球児

西日本スポーツ

 九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」―。今回は福岡・小倉工で主将を務めた常軒海里(3年)をピックアップします。

 中軸の3番を任された高校通算27本塁打の強打の遊撃手で、同47本塁打の4番久木田和志(同)との「TK砲」は注目を集めた。コロナ禍で今夏の全国選手権と福岡大会が中止になったこともあり、甲子園の土は踏めなかったが、次は大学での飛躍を目指す。

■内野手・3年

 激戦区福岡で注目していた「TK砲」は、ついに甲子園の土を踏むことはなかった。一昨年に当コーナーで紹介した小倉工の久木田、そして主将の常軒のコンビだ。久木田は高校通算47本塁打。今回紹介する常軒も同27本塁打まで数字を伸ばした。

 今夏の福岡県の独自大会「がんばれ福岡2020」の北九州市地区では2回戦で門司学園に2-3で惜敗。県内屈指の実力校にとって早すぎる終戦となったが、内野の要の遊撃を守る常軒は攻守で引っ張り、キャプテンシーを発揮した。

 176センチ、72キロのしなやかな体つき。一見、長距離タイプではないように見えるが、高校入学後に出会った久木田の存在を刺激に成長。「久木田は軟式出身なのに、硬式出身の自分は結果が出ていなかった。努力するしかなかった」と話す。

 中学時代に所属した小倉ボーイズでの本塁打は1本。プロ選手を5人輩出した強豪はチームプレーを重視しており、逆方向への打撃をたたきこまれた。その結果、体が開かないフォームを習得する一方、高校入学当初は長打力に欠けていた。

 久木田にライバル心を燃やし、筋力強化に着手。ウエートトレーニング後にはプロテインを摂取し、間食におにぎり7個を食べた。その結果、入学当初は67キロだった体重は72キロに増えた。ベンチプレスの重量も50キロから85キロまでアップした。

 「打撃開眼」を実感したのは、高校通算本塁打が2桁の10本に達したころだった。「感触で本塁打と分かるようになりました」。ティー打撃では久木田からアドバイスをもらい、常軒の「ライバル心」は「二人三脚」へと変化していった。

 中学時代に習得した体が開かない打撃フォームに狂いはない。今の打撃感覚について、常軒は「バットの根っこで捉えてもセンター方向に本塁打が出ます。完璧に捉えた打球は低弾道のライナーでフェンス直撃になることが多い」と口にする。

 目指すのは「守れて打てる」遊撃手。守備範囲の広さと捕球技術への自信に加え、牧島健監督の指導で送球のレベルも向上した。広角に長打を打てる坂本勇人(巨人)を理想に掲げ、大学に進学予定。新たなステージでさらなる飛躍を目指す。

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