攻めどころ逃さなかったデスパイネ 強烈打球でアクシデントの舞台裏

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆日本ハム4-5ソフトバンク(16日、札幌ドーム)

 勝負どころはラッキーセブンだった。継投に入った日本ハム投手陣にプレッシャーを与えた。1点を追う7回、公文の代わりばなで高谷が中前打で出塁し、傾く流れをぐっと引き寄せる。手堅く犠打で得点圏に走者を進めるとじわり攻め立て1死満塁の好機をつくる。たまらず日本ハムは玉井にスイッチ。今季76試合、330打席目にして初めて塁が埋まった状態で打席に立った4番柳田は、圧倒的存在感で威圧した。

 悠然と構える主砲は際どいボールも余裕を持って見極める。カウント3-1からの際どい外角球も、ピクリともせず押し出しを勝ち取った。同点。一気に畳み掛ける攻めどころを、デスパイネは見逃さなかった。

 カウント1-2からのフォークを捉えた。玉井の頭上を通過した打球は中前に抜け、2人が生還し勝ち越した。「みんながつないでくれたチャンスだったし、ピッチャーも抑えてくれていたので勝ち越せて良かった」。4試合ぶりのタイムリーは、チームの連敗を止める決勝打になった。

 試合前には、持ち味の打球の速さによるアクシデントが起こっていた。打撃練習中に強烈なピッチャー返しを放つと、防球ネットに身を隠すのが遅れた打撃投手に打球が直撃。その瞬間デスパイネはすぐさま、駆け寄り不安そうな表情を見せていた。センター方向を意識した打撃を行っていたことで起きたことだが、「本番」で成果を出すことが身を粉にして連日ボールを投げて支えてくれている人たちへの恩返しだ。

 デスパイネは、これまで打点を挙げた3試合すべてで決勝点をたたき出している。左翼の守備にも就いた大砲は声を上げた。「残り試合、みんなで集中して100パーセントの力を出していきたい」。新型コロナウイルスで来日が遅れた助っ人は、まだまだ勝利の快感に飢えている。 (鎌田真一郎)

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