就活横目にプロ1本「本気度の表れです」最速152キロ右腕、ラストシーズンに懸ける

西日本スポーツ 前田 泰子

 九州六大学野球の秋季リーグ戦(西日本新聞社など後援)が21日、福岡市の桧原運動公園野球場で開幕する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で今春のリーグ戦が中止されたため、2季ぶりのリーグ戦となる。昨秋、最優秀選手賞(MVP)に輝いた北九大のエース益田武尚(4年・嘉穂)は既にプロ志望届を提出。最速152キロの直球を武器に大学生活最後のリーグ戦でプロ入りをアピールし、今春に果たせなかった神宮の舞台へ、チームをけん引する。

高校からの夢

 覚悟のラストシーズンだ。北九大の益田はリーグ戦開幕前に既にプロ志望届を提出済み。コロナ禍で10月のドラフト会議も各球団の指名人数もはっきりと見えてこない。指名を受けなければ社会人野球へと「保険」をかける選手が多い中で益田は他の進路を決めていない。「本気度の表れです」とプロ一本に絞っている。

 1年春からリーグ戦を経験してきた。着実に成長を遂げ、昨秋にシーズン自己最多の4勝を挙げ、福岡大との優勝決定戦でも完封して無敗でリーグ優勝に貢献。明治神宮大会を懸けた九州大学野球選手権では決勝で九産大に敗れたが、準決勝では自己最速の152キロをマークした。

 戦力も充実し、優勝候補筆頭だった今春のリーグ戦は新型コロナウイルスの影響で中止。春からは学校も閉鎖され、グラウンドに入ることができなくなった。コロナ自粛中は冬季練習でトレーナーについて取り組んだトレーニングを自宅で毎日実施していたものの、「もんもんとした日々を過ごした」と振り返る。

 7月からは母校の嘉穂高のグラウンドで練習ができるようになり、遠投やキャッチボールも可能になった。学校のグラウンドでの全体練習は8月からようやく始まった。春から体重は4キロ増えて87キロに。トレーニングの成果で体のバランスも安定し「昨年に比べたらコントロールも良くなった」。9月初旬に先発した九共大との練習試合では5回を投げ2安打無失点と好投した。

 プロ入りは高校時代から持ち続ける夢だ。3年時に最速が138キロから145キロへ伸びてプロのスカウトが注目するようになったが、最後の夏は腰を痛めて登板できず代打出場に終わった。高卒でのプロ入りを断念して4年後のプロ入りを目指した大学生活。同学年の友達は既に就職を決めている。周囲が就職活動をする様子を見て不安になりながらも「プロ一本」の姿勢を崩さなかった。

 初の神宮大会出場を目指す今季の目標は155キロ突破。「夢が近づいているので自分を追い込みたかった。プロ一本で行った方が集中できるし自分の投球も変わってくると思う」。最高の投球で最高の結果を出し、夢をかなえてみせる。(前田泰子)

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