失点続いても…過酷なポジション務めるソフトバンク森のふてぶてしさ

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆日本ハム1-2ソフトバンク(17日、札幌ドーム)

 試合中は「やっぱり代えるのか」と少し残念な気持ちになっていたが、試合後の工藤監督の言葉を聞いて「そういうことだったのか」と納得させられた。9回の継投についてだ。

 先発東浜は8回まで散発の6安打無失点と、今季一番ではなかろうかと思える投球を見せていた。しかも、課題の一つに挙げられる四死球は今季初の0と、素人目にも安心して見ていられる内容だった。

 しかし、9回に2点を先取して、その裏は守護神の森がマウンドに上がった。その時点では「こういう試合こそ一人で投げ抜いて、チームに勝ちをもたらす投手にならなければ、さらなる成長もないのでは?」と正直がっかりしていたのだが、理由があった。

 継投について工藤監督は「6回くらいから、今日はすごく自分でも下半身を使えているというのがあって、少しずつ疲労が出始めてますということだった。7回も球数が少なく終わったので、8回がラストと思っていた」と説明していた。チームの勝利が大前提だけに、当然といえば当然か。

 さて、その東浜のあとを受けた守護神の森だが、1死から相手4番の中田にソロ本塁打を浴びて1点差に詰め寄られてしまった。結果的には後続を抑え、今季22セーブ目を手にしたが、16日に続く2試合連続失点。これで9月は登板6試合中3試合目の失点と、打ち込まれるシーンが目立つ。

 こうなると抑えというポジションは立場上、不安な目を向けられがちだ。その日の出来がチームの勝敗を左右するだけに、仕方ないのかもしれない。そりゃ安打を重ねられ、失点するよりも、打者を3人できっちり片付けて試合を終わらせた方が精神的にも、見てくれもいいに決まっている。

 しかし、何より大事なのはチームを勝利に導くことだ。仮に安打を打たれ、失点しようとも、1点差でも逃げ切れば、抑えとしての役目は果たしたことになる。

 人によってはふてぶてしいと捉えるかもしれないが、森はその思考を持つ。「点を取られても、最終的にチームが勝てばいいんですよ」と平気で言う。そのふてぶてしさがなければ、抑えという過酷なポジションは務まらないのだろう。

 現に今季は25度のセーブ機会で、失敗はわずか3度しかない。通算100セーブまでも残り4となった。すでに記録する100ホールドとの「ダブル100」達成も、時間の問題だ。 (石田泰隆)

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