春で野球やめるはずだったプロ注目右腕 夏に大化け、なるか学校初指名

西日本スポーツ 前田 泰子

 ◆九州地区大学野球選手権北部九州ブロック大会秋季リーグ戦 西日本工大1-5日本文理大(20日、大分県中津市・ダイハツ九州スタジアム)

 プロを目指す西日本工大の大型右腕、丸山翔大(4年・小倉工)が8回から2イニングを無安打に抑えた。勝った日本文理大は開幕から6連勝で首位を守った。

 無名の大型右腕が夢をつかもうと勝負を懸けている。8回に登板した丸山は2イニングを無安打に抑えた。8回は先頭打者に四球を与え犠打と暴投で三塁まで進めたが後続を打ち取り、最終回は3者で締めくくった。140キロ台の直球にフォークを織り交ぜた投球を「直球が良くなかったが投げていくごとに良くなってきたので、うまくフォークを使えた」と振り返った。

 1年前はプロ入りどころか野球を続けることも考えられなかった。昨秋のリーグ戦では先発、抑えで登板したがボールが先行し、思うような投球ができなかった。「全然だめだった。ストライクが入らなかった」と振り返る。野球は今春で引退するつもりで就職活動を行い、一般企業の内定をもらっていた。

 ところが5月に全日本大学野球選手権の中止が決まった翌日、3年生中心でスタートする新チームに、4年生の主力数人を残したかった武田啓監督に「秋まで続けてみないか」と言われ「せっかく言ってもらったので最後までやろうと思った」と練習を継続。コロナ禍で春のリーグ戦はなくなったが、走り込みやトレーニングを続けて「体の使い方を覚えた」。球速もアップし、8月のオープン戦で自己最速を6キロ更新する148キロを記録。チームメートの視察に訪れていたプロのスカウト陣に192センチの本格派右腕として目に留まり、同大学初のプロ選手誕生の期待が高まった。 周囲の変化に驚きながらも「チャンスをもらったので懸けてみたい」と内定先の理解を得てプロ志望届を提出。抑えで起用される今季は精いっぱいのアピールを続ける。「春はコロナで試合ができなかった。試合ができるだけありがたいと思って楽しみたい」。野球ができる喜びを球に込めて、夢のプロへの道を切り開いていく。(前田泰子)

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