魚屋にいる元日本代表 市場の後に公園で練習、現役復帰目指す常勝鹿島の10番本山

西日本スポーツ

 サッカー元日本代表で、昨季はJ3だったギラヴァンツ北九州に在籍した本山雅志(41)が来季からの現役復帰を目指している考えを明かした。今季はどのクラブにも所属せず、故郷の北九州市を拠点にトレーニングを継続中。コンディションを戻す準備期間と位置づけた。代名詞の切れ味鋭いドリブルがJの舞台で再び見られる可能性が出てきた。

 揺るぎない決意で愛するサッカーと向き合う。本山が1年間のブランクを経て現役復帰を目指す青写真を明かした。

 「来年はカテゴリーに関係なく、現役でやりたい。やめるというのは簡単だが、やめたくはなかった。メンテナンスすれば、まだやれると思う。チームに何かを与えていける部分はあるだろうし、自分もサッカーをやれるのは楽しい」

 東福岡高で史上初の「高校3冠」を達成。常勝期の鹿島で10番を背負い、日本代表でも活躍し、昨季限りで北九州を退団した。サッカー人生の完全燃焼を追い求める41歳の情熱は冷めない。

 今季はJリーグの開幕前に複数クラブから入団の打診を受けたが、全て断ったという。理由は故障の回復具合だ。「けがをして復帰して、またけがという状況が続き、気持ちがきつかった。繰り返しても迷惑がかかる」。2017年に右膝手術を受けるなど、度重なる故障に苦しんだ。その影響もあり、昨季は出場機会もなかった。

 「昨年はけがばっかりで、本当に不本意だった。まずはリフレッシュして、ちゃんとしてからプレーしたかった。それがなければ、何かしら貢献できると思う」。体の状態を戻せば、鋭いドリブル、広い視野からのパスなど、攻撃面でプラスアルファを与える自信は胸に秘めている。

 現在は北九州市で実家の鮮魚店を手伝いながら、トレーニングを継続している。早朝の午前4時前に起床。魚市場の競りに出かけ、魚をさばいた後に近くの公園で一人でボールを蹴る日もあるという。「この前、高校生と本気の試合をやった。今のところ、けがや痛みはない。あとは上げていくだけかな」。懸案のコンディションは上向いてきた手応えがある。

 現役にこだわる理由は「黄金世代」の存在も大きい。1979年代生まれの同学年には小野伸二、稲本潤一、小笠原満男、中田浩二と日本サッカー界を引っ張った豪華メンバーがそろう。「現役選手も指導者もいる。世代の一員として刺激になるし、自分が(刺激を)与えられる存在でもありたい」。40歳を過ぎ、それぞれの環境で奮闘する仲間に負けじと自らの活躍の場を探す。

 Jリーグはシーズンも中盤に差し掛かり、各クラブが来季に向けた編成を検討する時期を迎えた。異例とも言える挑戦を宣言するドリブラーは、2021年のピッチに自らが立つことを信じている。 (松田達也)

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