ソフトバンク完封負け「1点欲しかった」工藤監督の作戦も裏目 ここ3試合3得点

西日本スポーツ 倉成 孝史

〈鷹番が見た〉

 ◆ソフトバンク0-1オリックス(22日、ペイペイドーム)

 にぎわいが戻ってきた本拠地でソフトバンクが3連敗を喫した。エース千賀の好投を打線が見殺しにして今季5度目の完封負け。オリックス山本の先発試合は今季3連勝の後に2連敗となった。観客上限が緩和された19日から3試合で計3得点と貧打が止まらず9月の貯金が消滅。デーゲームで敗れていた2位ロッテとの差を広げられず、約2万人のファンの前で「鷹の祭典」3連敗を喫した。

 こんなに大きいタメ息を耳にしたのは今季初めてだ。わずか1点を追う最終回。2死から柳田が一ゴロに倒れると、2万人近くが入ったスタンドから悲しい声が漏れた。コロナ禍での入場制限が球場定員の5割まで緩和された初戦で、最下位オリックス相手にまさかの零封負け。デーゲームで敗れていた2位ロッテを引き離すことに失敗した。

 多くのファンに白星を届けられなかっただけではない。打線の奮起を期待していた一戦だっただけに、零封負けという現実に工藤監督の表情はもちろん険しかった。8回2失点と好投した石川を援護できずに連敗を喫した20日の楽天戦後には「打つ方がもう少し頑張らないといけない。しっかり(投手陣を)援護してあげないと」とあえて強調。打線も奮闘する投手陣を助けようと特に前半は好機をつくり続けたが、スコアボードには9個の「0」が並んだ。

 初回に1番の周東が右前打で出塁すると、1死から二盗を成功させた。中村晃の四球で1死一、二塁となったが、柳田は153キロ直球で空振り三振。デスパイネも三ゴロで逸機した。3回は栗原の中前打などで1死一、三塁と絶好機をつくったが、中村晃が二ゴロ併殺。ここまで併殺打がわずか1本しかなかった中村晃がアウト二つを献上したことが、なぜかうまくいかない現状を象徴している。

 歯車がわずかに狂えば、「勝負」の運にも見放される。8回。先頭の川瀬が代わったばかりのヒギンスから、4回以来の安打となる左翼への二塁打で出塁した。指揮官は迷わず代走に俊足の牧原を送り、続く甲斐はきっちり犠打に成功。1死三塁と同点機をつくり代打川島を送った。だが、追い込まれてから川島が捉えた打球は、強烈なライナーで一塁手T-岡田の正面へ。飛び出した牧原は三塁に戻れず痛恨の併殺となり、チャンスはついえた。

 工藤監督は「絶対1点が欲しかったので、ギャンブルスタートのサインを出した。正面を突いたのは仕方ない。僕の責任です」と、是が非でも1点を奪いにいくための「勝負」を仕掛け、それが失敗に終わったことをわびた。ここ3試合で3得点。仕掛けた作戦も裏目に出るなどもどかしい状況が続く。7月は9個、8月は8個の貯金をつくったが、9月の星はこれで9勝9敗1分けの五分。3年ぶりのリーグV奪回へ向けて、間違いなく「踏ん張りどころ」だ。 (倉成孝史)

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