ソフトバンク苦渋「鷹の祭典」最終戦も勝ちきれず試練の敵地6戦へ

西日本スポーツ 山田 孝人

〈鷹番が見た〉

 ◆ソフトバンク3-3オリックス(24日、ペイペイドーム)

 4連敗中だった首位ソフトバンクが、今季の「鷹の祭典」最終戦を執念で引き分けた。打線はグラシアル中村晃による8試合ぶりの複数アーチが飛び出し、首の違和感から復帰した柳田は猛打賞。勝ちパターンの救援陣も惜しみなくつぎ込んだ。一度はリードを許しながらも負けなかったことで、楽天に敗れた2位ロッテとの差は2ゲームに拡大。きょう25日から敵地千葉でロッテとの首位攻防3連戦に臨む。

 言葉にはしないが、その表情は苦渋に満ちていた。試合後に報道陣の取材に対応した際の工藤監督だ。4連敗で迎えた最下位オリックスとの本拠地での3連戦3戦目。負けはしなかったが、より勝てなかった思いが強かったからだろう。

 試合前の工藤監督は「何としても勝たないと、いい形で終わっておかないと。ファンのみなさんにいい姿を見せないといけない。これからは負けていい試合はない。そういう試合をつくってはいけない」と口にした。負け越しが決まっていた毎年恒例の人気イベント「鷹の祭典」の最終日だったこともあるが、視線は先を見据えていたはずだ。

 言葉通りの執念を継投で示した。オリックスに好相性の和田を5回限りとし、勝ちパターンの救援陣である嘉弥真→松本→モイネロ→森→高橋礼を送り込んだ。前日23日に16安打を放った好調な相手打線に、一切追加点を許すことはなかった。延長10回に迎えたサヨナラ機。2死一、二塁の場面では打者の真砂に直接声をかけた。「思い切りいってこい」。自ら積極的に動いて白星をつかみにいったが、結果は見逃し三振に。あと、一歩及ばなかった。

 まさかの2敗1分け。ペナントレースを戦う上で大きく響く“お得意様”から取りこぼした形でもある。もちろん、この日引き分けたことで2位のロッテと2差に開いたことは大きい。一方で、そのロッテに3連勝を決めた3位楽天は4・5差に詰め寄ってきた。18日時点で9差だったイヌワシが状態を上げてきたことで、4・5差以内に3チームがひしめくなど、再び熱パの兆しが見え始めている。

 これから2カード連続で厳しい戦いが待ち受ける。移動試合で臨む25日からは昨季2勝10敗、今季も負け越す鬼門のZOZOマリンでロッテとの首位攻防3連戦。さらに移動日を挟んで29日からは楽天生命パーク宮城で楽天との同じく3連戦に挑む。工藤監督は「3連戦で勝ち越すことだけをしっかり考えてやる」と冷静に戦局を読む。直接対決は、当然のことながら、大きくゲーム差を広げる好機でもある。歓喜の晩秋を見据え、痛い負け越しをばねにするしかない。 (山田孝人)

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