ソフトバンクV奪回の鍵は「2差」キープ 代打の切り札にベテランの…/柴原洋

西日本スポーツ

■柴原氏が考えるソフトバンク優勝プラン

 特例の120試合制で行われるプロ野球は残り1カ月余りとなった。ソフトバンクは首位に立っているものの今年もロッテに4勝10敗1分けと大苦戦。V奪回への壁になっている。残り34試合のうち11月の最終カードも含め9試合あるロッテ戦にどう臨むか。本紙評論家の柴原洋氏は直接対決を迎える“前”のマネジメントに目を向け、気持ちの余裕を生む「2差」の重要性を指摘した。

■今季残り34試合

 <25日からのロッテ3連戦は負け越した。勝ち越しが懸かっていた3戦目は先発の二保が2回途中で降板する展開になった>

 ロッテは左投手を苦にしているデータがある。二保が悪いわけではないが、笠谷でも良かったのではないか。本拠地で3連敗した前カードもそうだが、明確に勝ちを狙ったロッテと普通に戦ったソフトバンクの違いを感じた。

 <ロッテに対してここまで負けるのはなぜか>

 今年はずっと後手に回っている感じがある。ロッテは先手。巨人から沢村を獲得し、米メジャー59勝のチェン・ウェインも入団した。けが人も増えてきたが、そこをカバーする上でも先手を取ったといえる。ロッテが楽天や西武に負け越しているから助かっているが、これら先手の補強が残り試合で効果を発揮するようだとソフトバンクは苦しくなる。

 <シーズンは残り34試合となり、そのうちロッテと9試合。やはり優勝への大きなポイントになるか>

 ロッテ戦が大事なのはもちろんだが、その直接対決をどういう状況で迎えるかを重視するべきだろう。まずは得意な相手に取りこぼしをしないこと。最近2度のロッテ3連戦はいずれも直前のオリックス戦で勝ち越せなかった。特に痛かったのはエース千賀で落としたこと。これではチームが勢いづかない。9月は先発ローテの2本柱、千賀と石川でわずか1勝。おのずとこういう形になる。

■ロッテ戦は9戦

 <9月のロッテ戦の直前を振り返ると4~6日の対戦はゲーム差が3・5、25~27日は2。結果的に負け越しても首位を守った>

 これだけ負け越しても首位にいられる理由はそこにある。他力にならないようにするにはロッテとのゲーム差を3、最低でも2で直接対決を迎えたい。そうすれば追い越される可能性が下がる。1勝2敗でいい、3連敗しなければ十分と考えれば気持ちも楽。その余裕が直接対決で勝ち越すチャンスを生む。11月3~5日の最終決戦までもつれることも想定されるだけに、なおさらこの「2ゲーム差」を意識して臨みたい。

 <ベンチの起用法も今まで以上に大事になる。打線は開幕からほとんど固定しないままここまできた>

 いまは固定していないだけではなく、一振りを期待できる代打がいない。川島だけ。2軍で試合に出ている内川、長谷川、明石に期待をしたい。デスパイネは外のスライダーを全く打てていない。残り1カ月でどこまで状態を上げるか分からず、時間的な余裕はない。それなら例えば相手投手を見ながらDHでデスパイネ、長谷川を併用したり、代打で置いておく手もある。残り試合を考えれば早く昇格させて慣れさせるのも手。明石なら代打ではなくても先発でも守れる。

■打線手詰まり感

 <今季の打順は86試合で82通り。リーグで唯一80を超えている>

 変えるにしても軸がないのが気になる。4番だけで8人。これだけ固定しないのも珍しい。1番周東でいくならそこから主軸へどうつなぐか。個人的には中村晃、柳田、グラシアルの並びが一番機能していると思うので2~4番か3~5番に据えたい。問題はその後の打者がいないこと。デスパイネがブレーキになり、あと1、2点が取れていないから打線の手詰まり感が消えない。そこに内川なり長谷川なりを据える手もある。若い選手が頑張ってきたが、ここから先は場数を踏んだベテランの力は必ず必要になる。調子のいいメンバーを見極めながら「先手」で攻めたい。

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