日本歴代3位に躍り出た女子大生スプリンター コロナ禍で大変身、体脂肪率ー7%

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 10月1~3日に開催される陸上の日本選手権(新潟市・デンカビッグスワンスタジアム)で、伸び盛りの九州勢が頂点を狙う。児玉芽生(福岡大3年)は今月中旬の日本学生対校選手権女子100メートルで日本歴代3位の11秒35をマーク。今大会は昨年制した200メートルとの2冠を目指す。男子走り高跳びの真野友博(九電工)も今月の全日本実業団対抗選手権を日本歴代4位タイの2メートル31で制した。ともに日本選手権で日本一の称号をつかみ、来夏の東京五輪につなげたい。

 今月中旬に同じ会場であった日本学生対校選手権で女子100メートル、同200メートル、同400メートルリレーの3冠。「走りやすいのでいい感じで臨みたい」と好感触を口にする児玉は「日本選手権は100メートルと200メートルでの優勝が目標」と力を込めた。

 日本学生対校選手権の同100メートル決勝は中盤から一気に抜けだし、日本歴代3位の11秒35を記録。「11秒4を出したい気持ちはあったけど、3台が出るとは。自分でもびっくり」。圧巻の走りは、ピンチをチャンスに変えた結果でもあった。

■筋力アップ

 高校時代から世代トップのスプリンター。福岡大では同200メートル元日本記録保持者の信岡沙希重短距離コーチの指導を受け、昨年の日本選手権同200メートルで優勝。さらなる飛躍が期待された今季は、コロナ禍で思うような練習ができなかった。

 4月の緊急事態宣言から約1カ月半、グラウンドが使えない期間に体と心を見つめ直した。苦手で避けていた筋力トレーニングにも着手し、体脂肪率は約7%低下。「目指す走りが明確でなく、試合で慌てていた」というメンタルも見直した。

 自分の走りをレース動画で分析し、男子100メートルの前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)を指導する土江寛裕コーチの論文なども研究。「目指す走りや、どう走れば速くなるのかが明確になった」という手応えを結果につなげている。

 東京五輪を前に活気づく男子とは対照的に、女子の短距離界は厳しい状況が続く。女子100メートルの同五輪参加標準記録は11秒15で、日本記録11秒21を上回る。「だからといって諦めるのではなく、自分が0・01秒、0・1秒でも速くなって世界に近づけるように」と誓う。

 伸び盛りの21歳にとって、東京五輪の1年延期は追い風。「昨年の自分では目標にすらできなかった。このままうまくいくかは分からないけど、この1年を無駄にしないようにしたい」。日本最速の称号を勝ち取って、五輪への弾みとする。 (伊藤瀬里加)

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