女子短距離界に躍り出た新星! 女子100初V福岡大の児玉「超えられるように」ポスト福島名乗り

西日本スポーツ

 ◆陸上日本選手権(2日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム)  

 男女の100メートル決勝があり、女子は21歳の児玉芽生(福岡大)が11秒36で同種目を初めて制した。男子は桐生祥秀(日本生命)が10秒27で6年ぶりに優勝した。児玉は最終日の3日に昨年も制している女子200メートルに出場予定で、2017年の市川華菜(ミズノ)以来の短距離2冠を目指す。

 襲いかかる重圧の中、児玉は恩師の言葉を言い聞かせてスタートラインに立った。「周りばかり気にして自分のレースができなかったら、もったいないし、勝ちもない。やるべきことをやろう」。優勝候補として臨むのは初の経験でレース前はライバルの存在が気になっていた。そんな時、女子200メートルで日本選手権5連覇の経験を持つ福岡大の信岡沙希重・短距離コーチから声をかけられ、背中を押された。

 ポイントに挙げていた最初の60メートル。「昨日(1日)はスタートの1、2、3歩目が浮いていたので、もう少し重心を低くすることを意識した」とスムーズに加速すると、後続を一気に突き放した。

 同じ会場で9月に出した日本歴代3位の自己ベスト11秒35に迫る11秒36。日本選手権で決勝進出者が11秒30台を出したのは9年ぶりだ。「この競技場でまた11秒30(台)を出せたのでうれしい」と笑みをこぼした。

 大分雄城台高3年時に100メートルで全国総体と国体の2冠。福岡大で出会った信岡コーチから「頭を使って陸上をする」と教えられた。「最初は難しくて言っていることが分からなかった」と振り返るが、二人三脚で計画的に走りを磨いてきた。

 身長160センチと大柄ではないものの力強いストライドが持ち味。1年時はストライドをさらに伸ばす作業に取り組み、2年目からその回転速度を上げてきた。3年目はコロナ禍でグラウンドが使えない時期に自分で心身の課題を分析。「目指す走りが明確になった」と、これまでの取り組みを結果につなげることに成功した。

 32歳の福島千里(セイコー)の後継者が不在の中、女子短距離のエースに躍り出た。11秒30台を連発し、福島が持つ日本記録11秒21の更新にも期待がかかる。「福島選手が日本の女子の陸上界を引っ張ってくれた。憧れではなく、超えられるように努力したい」。まずは最終日の女子200メートルで、連覇と2冠に挑む。 (伊藤瀬里加)

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