39歳の和田毅が今、全力投球の訳 開幕延期中に「勝負の秋」見据えた仕掛け

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク8-4日本ハム(4日、ペイペイドーム)

 勝負の秋、和田はマウンドで初回から持てる力を出し切った。「終盤戦は特に一試合一試合が大事。自分の一球一球が勝敗に関わるので、悔いのないボールを投げたい」。残り30試合を切り、中9日の登板だった左腕は、初回を三者凡退で封じると、2回には、この日最速145キロをマーク。1イニングごとにフルスロットルで投げた。

 2回2死で大田との我慢比べは、11球目の144キロを滞空時間の長いソロにされた。4回無死一塁の場面では近藤にスライダーを捉えられ右中間テラス席に飛び込む2ランを許し、1点差まで迫られた。ただ、終わってみれば、打たれた安打はこのアーチ2本だけだった。

 「ちょっと力が入って、最初から飛ばしていた」という工藤監督の判断で、和田は5回で96球を投げたところでマウンドを譲った。被安打2、3失点の内容に「勝負どころで甘くなってしまった。いい形で先制してもらったのに、5イニングで降板してしまい申し訳ない」と自身3連勝で6勝目を挙げながら、自己評価は辛かった。

 プロ生活18年目の39歳にとっても、新型コロナウイルスの影響を受け開幕が3カ月遅れたシーズンは初めての経験だ。もともと、緻密なスケジュールを組んで1年間のパフォーマンスを計算している左腕も、試行錯誤が続く。

■2発…被安打2

 従来は1月は体力づくり、2月は投げ込み、開幕戦を70パーセントほどの状態で迎える。その後、6月まではトレーニング量を落とさず、勝負の秋に向けた体の「貯金」をつくってきた。その前提が崩れた中で「自分がやれる以上のことはできない。自分の今の100パーセントを表現できることが大事」という考えのもと、マウンドに上がっている。

 長いイニングを投げ切れていない歯がゆさを抱えながら、結果として6勝1敗と五つもの「貯金」をこしらえている。4連勝で1週間を締めくくり、工藤監督も「しっかりチームの勝ちに結びつくように投げてくれた」とたたえるベテランの投球だった。 (鎌田真一郎)

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