もっとサッカーを仕事にできる女性を 女子プロリーグ参入目指すチーム、女性指導者の思い

西日本スポーツ 松田 達也

 九州の女子サッカー選手の夢の受け皿にー。2021年9月に開幕を予定するサッカー女子のプロリーグ「WEリーグ」が今月中に参入クラブが公表される。今後の日本女子サッカー界の発展につながると期待され、福岡県全域で活動する福岡J・アンクラス(本拠地・同県春日市)は初年度の参入は見送る方針ながら、将来的な参入に向けて準備を進めている。河島美絵監督(42)に今後の構想を聞いた。

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 日本サッカー協会(JFA)は女子の普及や育成、強化に注力している。伸び悩む人気浮揚策の一つがWEリーグだ。ホームスタジアムが必要になるほか、興行としての集客や運営資金など課題は多い。だが、河島監督はWEリーグの発足について「すごくありがたいこと」と喜ぶ。

 2011年に日本女子代表「なでしこジャパン」がワールドカップ(W杯)で世界一となり、競技への注目が一時的に高まったものの、当時の盛り上がりは影を潜める。「これ以上の発展には、プロリーグしかないと思っていた」からだ。

 ただ、河島監督が指揮する福岡J・アンクラスは初年度のWEリーグの参入を見送る方針だ。現状の「なでしこリーグ」の下部にあたる「チャレンジリーグ」(3部相当)に所属。「自分たちはまだまだ力をつけないといけない」と説明する。将来的な参入に向けて検討し準備を進めている。

 選手、指導者として長く女子サッカーの世界で生きてきた河島監督は、希望を持って競技に打ち込める土壌づくりの大切さを強調する。「九州でサッカーをする女の子の夢の受け皿になりたい。そのためにも福岡から加入するチームは必要になると感じている」

 クラブはトップチームのほかに下部組織があり、5歳から小学6年生までを対象に、福岡県内で13のスクールを運営する。選手の大部分は仕事と並行して競技を続けており、練習以外には業務でスクール活動を支えたり、地域のイベントに参加したりしている。

 「女子サッカーがもう一度、世界一になるには全国が盛り上がらないといけない。私たちも、応援したい、と思ってもらえるクラブをつくっていきたい」。JFAはプロ化の推進とともに、女性指導者を対象とした講習会を開設した。世界のサッカー界をリードする女性指導者の育成に向け、9月から約9か月間の講習を実施し、修了者はWEリーグの監督要件を満たす。河島監督も講習会に参加する一人だ。

 「サッカーを仕事にできる女性が増えてほしい。指導を学ぶのはもちろんだけど、自分が講習に行くことで、後進が活躍できる場が増えるように」。福岡を拠点とした土台づくりに情熱を燃やしている。(松田達也)

 

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