高校で120キロ台、大学中退も…独立Lでプロ注目の存在に 無名右腕の数奇な歩み

西日本スポーツ 末継 智章

 福岡で白球を追った2人の無名右腕が26日に開催されるドラフト会議の指名候補に急浮上している。独立リーグ、ルートインBCリーグ栃木の石田駿(23)と手塚俊二(21)だ。2009年にドラフト1位でソフトバンクに入団し、16年までプレーした巽真悟コーチ(33)のアドバイスを受け、球速がアップするなど急成長。恩返しのためにも、けがなどもあってプロ通算1勝に終わった同コーチの分まで活躍する覚悟だ。(末継智章)

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 184センチの長身から繰り出すMAX150キロのストレート。本格派右腕として今季一気にブレークした手塚は「大学4年生と同い年。今年が最後の年と思って頑張ってきた」と吉報を信じる。

 純真高ではせいぜい120キロ台の「自称技巧派」で公式戦は未勝利。日経大で体を大きく使うフォームを意識して最速を142キロまで伸ばしたものの、右肘の故障やチームになじめず2年夏に退学した。「実力はなくても野球は続けたかった」と18年11月に独立リーグのトライアウトを受けて栃木に合格。しかし肘の痛みが残った1年目の登板は中継ぎの1試合だけに終わった。

 転機は今年3月。巽コーチから先発転向を言い渡された。体力の不安を理由に渋ったが「プロに行くなら先発。まずは体づくりが必要で、いつ投げるか分からないと計画的にトレーニングができない」と説得された。中5~7日のローテーションを守り、登板の間に筋力トレーニングを入れて全身を強化。66キロの体重を71キロまで増やし、けがをしにくい体に変えた。

 初先発した6月21日の埼玉戦で5回無失点に抑えると、3度目の登板だった7月4日の茨城戦では9回2死まで無安打無得点という快投で自信をつけた。救援した9月13日の茨城戦では自己最速の150キロをマーク。巽コーチは「元々線が細い割に球が強く、負けん気も強いのでやれば伸びると思っていた。終盤でも球速が落ちなくなった」と成長に目を細めた。

 手塚の2歳上の兄雅斗(現九州三菱自動車の内野手)は福岡・九州国際大付高3年のとき、夏の甲子園に出場した。「兄の方がセンスがあると言われ、悔しい思いをしてきた」と反骨心に満ちた21歳が主役になる日を待つ。

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