鬼采配の「次の回」にも、ソフトバンクの強さが凝縮されていた

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆オリックス4-9ソフトバンク(15日、京セラドーム大阪)

 14日に「10カウント」に入ったばかりと思ったら、もう「8」だそうだ。巨人の優勝マジックだ。15日は広島と引き分けたが、一つ減らすことに成功。歓喜のリーグ連覇も、もう目前だ。

 一方のパ・リーグはといえば、首位のホークスと2位のロッテが熾烈(しれつ)なV争いを演じてきたことで、残りが20試合を切った現時点でも優勝マジックは点灯していない。

 しかし、ここに来て両チームのゲーム差に開きが出始めた。最短で18日にも優勝マジック「10」がホークスにともる。こちらも意外と早くフィナーレを迎えるかもしれない。個人的には最終盤に組まれるロッテとの直接対決で決着をつける熱い戦いが見たいものだが…。とにかくエンディングが楽しみだ。

 それにしても、ここにきてのホークスの「一丸力」には目を奪われる。5点を奪い、一気に試合を決めた6回の総攻撃はもちろんのこと、このチームの強さが凝縮されているなと感じたのは、7回の攻撃だった。

 まずは先頭の牧原が四球で出塁した。これは珍しいと思って記録帳を見返すと、何と6月25日の開幕6戦目(対西武)以来、自身2個目の四球だったから驚いた。しかも、この日は記念すべき28歳の誕生日。一つ年を重ねて我慢することを覚えたわけではなかろうが、この出塁が効いた。

 続く柳田の右前打で一、三塁となると、柳田の代走で出場した釜元がすかさず二盗に成功。初球で二、三塁と好機を広げ、1死後、川瀬が左犠飛を打ち上げた。この「もう1点」が何より重かった。得点に絡んだ選手が、いずれも「途中出場組」だったからだ。

 釜元は柳田の代走だったとはいえ、盗塁を決めたことで相手の守備陣形に変化を加えさせていた。犠飛で貴重な追加点をたたき出した川瀬は、6回にも松田宣の代打で勝利を呼び込む犠打を成功させていた。牧原は希少な四球を選んだ9回の次打席で中前打を放ち、ダメ押しともいえる9点目のホームを踏んでいた。打ったのは、こちらも途中出場組の真砂だった。

 24年連続V逸が決まった相手に対し、まるで選手層の厚さをこれでもかと見せつけるような試合だった。「その試合だけに集中する。その積み重ねでしかシーズンが終わることはない」。14日の試合後に指揮官が残した言葉通りの野球を、ナインが体現している。 (石田泰隆)

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