マラソン福田穣がキプチョゲのチームに加入 日本人初契約の理由に「川内優輝」

西日本スポーツ

 昨年9月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で22位だった福田穣(29)が19日、世界記録保持者のキプチョゲ(ケニア)ら強豪選手が多数在籍する「NNランニングチーム」への加入を表明した。高速化が進むマラソン界の最先端での成長を望み、自ら売り込んで日本人で初めて同チームと契約を結んだ。8月中旬に西鉄を退社しており、12月の福岡国際が新所属でのデビュー戦になる予定。来年1月にケニアへ渡り、2024年パリ五輪を目指して高速ランナーへと進化するつもりだ。

 福田は福岡市出身。玉名中(熊本)3年時に陸上を始め、大牟田高(福岡)から国士舘大を経て実業団の八千代工業(埼玉)に入社。16年に西鉄へ移籍すると18年のゴールドコースト・マラソン(オーストラリア)で2時間9分52秒の自己ベストを出して頭角を現した。MGCで22位に敗れた後も、昨年12月の福岡国際マラソンと今年2月の別府大分毎日マラソンで持ち味の堅実な走りを見せ、2時間10分台でまとめた。

 しかしマラソン界は世界記録が2時間1分台で日本記録も2時間5分台に突入するなど高速化が進んでいる。福田は別大後「以前だとサブテン(2時間10分切り)が世界水準だったけど、今では当たり前。スピードが足りないと感じていたので、環境を大きく変えたかった」と決断。コーディネーターを通じてNNランニングチームに練習参加を打診したところ、履歴書を見たチームから加入を認められた。「コーディネーターからは『ユウキみたいで、うちにはそういう選手はいない』と言われた。福岡国際の2カ月後に別大を出たのが評価されたのかもしれない」と、短期間で世界中を転戦し、18年ボストンを制した川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)にも通じるタフさが買われたようだ。

 NNランニングチームにはキプチョゲのほか、世界歴代2位の記録を持つベケレ(エチオピア)や3月1日の東京マラソンで2連覇したレゲセ(同)らも在籍。ケニアやエチオピアなどに練習拠点は分かれている。福田は福岡を拠点としつつ、レース前の2~3カ月間はケニアの首都ナイロビから約300キロ離れた標高2400メートルのカプタガトで練習を積む予定で、キプチョゲを指導するパトリック・サングコーチに師事する。キプチョゲと一緒に練習する可能性もあり「強くなるきっかけがたくさん眠っているはず。チームでは一番遅いと思うけどがむしゃらにやりたい」と意気込む。

 東京マラソンで自らの日本記録を更新して東京五輪代表を決めた大迫傑(ナイキ)も昨年12月から約2カ月半ケニアで合宿。「アップダウンが豊富にあったし、練習パートナーに事欠かなかった」と充実感をつかんだ。レースを見た福田は「スピードスケートはオランダ、フィギュアはロシアに行く。世界の頂点で生活をともにすることで得るものはあると思うし、大迫君が証明してくれた」と後押しになった。

 ケニアでのキャンプ費用以外の活動資金は自ら調達する考えで、スポンサーをメールで募集している。問い合わせはjo19901231@gmail.comまで。(末継智章)

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