ソフトバンクとロッテ 勝率1厘差の瀬戸際から2週間足らずで劇的明暗

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆日本ハム2-4ソフトバンク(22日、札幌ドーム)

 リーグ制覇の足音が近づいてきた。福岡ソフトバンクが日本ハム先発の吉田輝から挙げた4点を守って連勝を11に伸ばした。球団15年ぶりの大型連勝だ。先発のムーアが7回無失点で6勝目。ロッテが西武に敗れたため、21日に初点灯させた優勝マジックは6となった。23日からは西武、ロッテとの3連戦が本拠地ペイペイドームで続く。ファンの目の前で3年ぶりの歓喜を味わう。

 強い。3年ぶりのリーグVに突き進む工藤ホークスの勢いが止まらない。Vマジック点灯から一夜明け、投打に盤石の戦いぶりで日本ハムに勝利。Vへの「ラストスパート」を体現するかのごとく、ここへきて球団15年ぶりの11連勝だ。ロッテが敗戦し、点灯から1日で一気に2減となったマジックは「6」。23日からは2カード連続でペイペイドームでの試合が組まれており、歓喜の本拠地Vも現実味を帯びてきた。

 「本当にナイスピッチング。素晴らしい」と、試合後の工藤監督が開口一番でたたえたように、助っ人左腕の快投が11連勝をもたらした。先発は、来日2度目の中5日登板となったムーア。初回だ。先頭の大田を初球の148キロ直球で一邪飛に打ち取ると、続く浅間には全て直球で見逃しの3球三振。最後の西川は151キロ直球で空振り三振に仕留めた。初回に投じた8球は全て直球。うち3球が150キロ超をマークするなど、登板間隔が短くなった影響を全く感じさせない立ち上がりを披露し、チームに安心感を与えた。

 このリズムに、好調な打線がすぐに応えられるところが強さの理由だ。相手先発は、秋田・金足農高時代に甲子園を沸かせた19歳の吉田輝。チームは初対戦の投手を苦手とする傾向にあるが、2回に無死から35歳の長谷川、37歳の松田宣の連打などで1死一、二塁の好機をつくると、2試合ぶりのスタメン出場となった牧原が、三塁線を破る適時二塁打を放ち貴重な先制点を奪った。

 援護をもらったムーアは3、4回は走者を出しながらも無失点に抑えると、グラシアルの中前タイムリーなどで味方がリードを4点に広げてくれた直後からはさらにギアを上げた。5回以降は3イニング連続の三者凡退。7回2安打無失点の好投で、敵地では初勝利となる今季6勝目を手にし「(先発陣)みんながいい投球をしているので、いい意味で刺激し合っていけてる」と、連勝のバトンをしっかりとつないだことに笑みをこぼした。

 チームが直近で黒星を喫したのは前々回先発した今月9日のロッテ戦で、この際にはゲーム差なしの勝率1厘差まで詰め寄られた。だがチームはその土壇場から破竹の大型連勝を遂げ、わずか2週間足らずでロッテとのゲーム差はもう8・5までに拡大。「よしここからだと思った時にベンチから声も出ているし、この結果につながっている」。投打に最高の集中力を見せ続けている工藤ホークスが、この勢いのまま3年ぶりとなる歓喜のゴールテープを切る。 (倉成孝史)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ