1年前と重なるソフトバンクの快進撃 見えてきた巨人「大まくりV」

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク8-1西武(23日、ペイペイドーム)

 ちょうど1年前の、この日だ。2019年10月23日。シーズン2位に終わったホークスがセ・リーグ王者の巨人を下し、3年連続日本一を達成した。

 思えばあの時も、勝って勝って勝ちまくって、一気に頂点に立った。クライマックスシリーズのファーストステージで黒星発進しながら、そこからポストシーズン史上初の10連勝フィニッシュ。あの勢いもすごかったが、それに匹敵するほどの快進撃だ。

 さて、この日は札幌からの長距離移動試合というのに、まるでそんなハンディを感じさせない戦いぶりだった。投手陣は3人の継投で1失点。これでチーム防御率は3・00とまた一歩、驚異の2点台に近づいた。

 打線も5回まで2安打1得点と今井の攻略に苦しみながら、中盤以降は最近よく見られるギアチェンジしたかのような攻撃を繰り出し、終わってみれば8-1の圧勝だった。「みんなの次へ次へという意識が好機での一本につながっている」。工藤監督もチームの一体感を感じ取っている。

 これでチームは12連勝となった。早ければ明日25日にも3年ぶりのリーグVが決まるが、それにしてもまさかの展開だ。21日付の当コラムで巨人より早く優勝したりして?なんて調子のいいご託を並べたが、現実味が出てきたから驚く。ホークスの優勝マジックは二つ減って4。ついに巨人のマジックより少なくなった。ここまできたら大まくりVを見てみたい気もする。

 この連勝中というのは、やはり勝っているから随所に「いいプレー」が見られるが、それを支えているのは「普通のプレー」の積み重ねではなかろうか。この日特筆するのは6回の甲斐だ。1点を勝ち越し、なお2死二、三塁で二塁走者として塁上にいた。

 ここで打席の中村晃に対する4球目がベース付近で跳ね上がり、三塁側ベンチ方向へ転がっていった。実際は中村晃の左つま先に直撃した死球だったが、瞬時には判断しかねるボールだった。加えて捕手森もボールを見失ったような動きを見せたため、二走の甲斐は一気に三塁をも回っていた。あくまでも「普通」の走塁だが、こういう「普通」のプレーが実は尊い。

 22日の日本ハム戦では無死一、二塁の場面で甲斐が犠打を空振り。こういう場面では進塁を急ぐ二走が捕手からの送球によって刺されるケースが目立つが、長谷川は送球すら許さない素早い帰塁を見せていた。「普通」のプレーをそつなくこなす。大型連勝の陰に「普通」のプレーありだ。 (石田泰隆)

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