「やばい。ばりきついっす」ソフトバンク柳田が眠りから覚めて驚きの泳がされ弾

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク8-1西武(23日、ペイペイドーム)

 ついに巨人まで“追い越し”てしまった。ソフトバンクが球団通算7度目の12連勝。序盤の競り合いから一転、中盤から打線がつながり大勝した。セ・リーグで早々とマジックを点灯させながらもたついていた巨人は、マジック5で最短優勝が27日へ。4に減らしたソフトバンクは25日で変わらず、先にゴールする可能性が出てきた。10月の勝率は8割4分2厘。驚異的なハイペースで、あすにも3年ぶりの頂点に立つ。

 悲願の頂点へまっしぐらに突き進む勢いをまざまざと見せつけた。1-1から失策を誘った甲斐のスクイズで勝ち越した6回だ。なお2死満塁で、主役が白星への推進力を一層加速させた。柳田が宮川の外寄り真っすぐを中前へ運ぶ貴重な2点打。リードを広げるばかりか続くグラシアルの適時打も呼び込むなど、接戦だった試合はあっという間に5-1に。球団7度目の12連勝をたぐり寄せた。

 「みんながつないでくれたチャンスだったので気持ちを入れて打った。とにかく集中していった」

■6回は2点打 満塁10割

 この一打で今季は3度迎えた満塁機で押し出し四球を含む2打数2安打の打率10割、6打点。機会こそ少ないものの、絶好のチャンスで確実にチームに歓喜をもたらす。「満塁男」ぶりを発揮する快音に「いい結果を残せてよかった」とうなずいた。

 目覚めた打棒は止まらない。5点リードの8回に驚きの一発が飛び出した。2死二塁、外角低めへの変化球に泳がされ打席で体がくるりと回りながら、打球は左翼テラス席へ。「芯に当たったのでいいところまでいくかなと。しっかり体を残して対応できた」と笑う28号2ランで2安打4打点だ。12連勝中の打率は3割9分1厘。頼れる男が奏でる快音が快進撃を支える。

 札幌からの移動試合となったこの日のバットは本当に“目覚めて”もいた。午後に福岡へ戻り球場入りした後、試合前の打撃練習を見送り体力を回復させるため睡眠時間に充てた。異例日程の今季。変則の同一カード6連戦が終わり通常の3連戦+3連戦が始まって以降は移動続きで、疲労は増す一方だ。「3連戦ずつになって想定していたよりもきつい。やばい。ばりきついっす。しんどかったですけど、自分の仕事をしっかりしようと」。疲労や使命感は誰もが同じ。主砲がナインの思いを代弁した。

 4回の先制点ではグラシアルが、6回の5点目は中村晃がいずれもホームにヘッドスライディングでかえるなど、一丸の攻撃で4連勝中の獅子を退け、マジックは4に。21日に8で初点灯した時から延びずに変わらない最短25日のゴールを目指し、脇目も振らず一直線で走り続ける。

 工藤監督は「勝てば勝つほど先が見えてくるし、目標に近づいていることは選手も自覚している。その中でも一試合一試合を大事にチーム一丸でできていることがこの結果につながっている」と選手たちをたたえた。3年ぶりの優勝へ死角はない。歓喜のペナント奪還の瞬間はもう目の前だ。 (山田孝人)

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