満塁弾に本来の軌道 西武中村の苦悩と、見えた兆し「もっと打てる」

西日本スポーツ 小畑 大悟

 ◆ソフトバンク1-4西武(24日、ペイペイドーム)

 「アーチスト」の打球は美しい。敵地の悲鳴を切り裂き、白球は左中間スタンドに突き刺さった。自らのプロ野球記録を更新する通算21本目の満塁本塁打。不振にあえぐ中村が逆転の8号グランドスラムで獅子を救い、首位ソフトバンクの記録的連勝を止めた。

 冷静なベテランがいつもの「打てて良かったです」という一言を残したのは8回だ。無死一、二塁から山川の代打岡田が犠打を決め、代打木村の四球で1死満塁。ナインが必死につないだ絶好機で、球史に残る「満塁男」に打席が回った。

 この場面で相手ベンチはモイネロから3番手岩崎にスイッチ。「何も意識せず、自分の打撃をしようと打席に入った。(岩崎は)直球もすごいし、フォークもいい投手。少し打つゾーンを高めに設定した」。4球続いた直球が高めにくると、きっちり仕留めた。

 今季は右手首に死球を受けた影響もあり、打率1割台に低迷。「(打撃も)いろいろ変えすぎて、この場では言えない。今日みたいな打撃というかスイングができれば、もうちょっと打てると思う」。負ければV逸が決まる試合で劇的なアーチを放った大砲は、今も試行錯誤を続けている。

 7回まで東浜の前にわずか1安打。継投の隙を突き、可能性があった25日の目前での胴上げも阻止した。中村は「目の前の試合に勝つことにこだわっていけば、いい結果につながると思う」と力を込めた。クライマックスシリーズ圏内の2位ロッテとはついに2ゲーム差。何かが起きる予感が漂う。 (小畑大悟)

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