「逃げて抑えた」からの進化 ソフトバンク大竹が明かす今季2勝目の意味

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク7-2西武(25日、ペイペイドーム)

 大竹は自ら「今年の集大成」と位置づけたマウンドで、ストレートで押す新たな姿を初回から披露した。先頭金子への3球目で141キロをマーク。「感覚的には135ぐらいだったけど、ぱっと見たら141で…」。ファームの2カ月では、力感のないフォームから球威のある直球を投げることをテーマにした。14球中12球がストレート。これまでの緩急ではなく、球の質で1、2、3番を抑えた。

 ただ2点の援護をもらった2回、初めての感覚に襲われる。「初回以外で、フワフワした緊張をしたのは人生で初めて」。手元が狂うとストレートも指に引っかけてしまい曲がった。たまらず、甲斐が駆け寄る事態になった。1点を失い、なおも1死一、二塁で木村をツーシームで遊ゴロ併殺に打ち取ったことで、立ち直った。

 5回を投げ3安打、1失点で8月13日オリックス戦以来、2カ月半ぶりの今季2勝目。「逃げて抑えた前と、ストレートで抑えられた今日の勝ちの価値は違う」。課題を克服して手にした1勝をかみしめた。

 1年目に11試合、2年目には17試合に登板していた左腕。今季、登板した2試合では、試合をつくりながらも首脳陣から直球の「強さ」を求められた。大竹本来の投球スタイルである緩急をより効果的にするための指導だった。

 2軍での調整となり、焦りから球速を出そうとがむしゃらに腕を振りもした。だが「それでは(打者との)タイミングが合ってしまった」と力感のないフォームから球威のある直球を投げることで、打者のタイミングを狂わせる重要性に改めて気付かされた。再開したウエートトレーニングでも、重い負荷ではなく軽くても正しいフォームで行うことで高い効果を求めた。

 優勝目前に巡ってきたチャンスで成長した姿を見せて結果も残し、久々に立ったお立ち台。「誰よりも悔しい気持ちで日々練習してきた自信はあるので、その気持ちをぶつけられました」。ジレンマを抱えていた心が、少し晴れた。 (鎌田真一郎)

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