工藤監督、模索が続く中でブレなかった方針に「覚悟」見た/秋山幸二

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク5-1ロッテ(27日、ペイペイドーム)

 今年のソフトバンクの課題は得点力を上げることだった。過去2年、優勝した西武が勝っていたのは打線のつながり。工藤監督はそこをつくろうとして打順が増えていった。4番は本来ならデスパイネがメインだったかもしれないがコロナ禍で狂い、代わりに期待したバレンティンの状態も上がらなかった。今まで以上に相性を重視しながら模索した結果、ようやく終盤になって固まってきたということだ。

 その中で最後までぶれなかったのが「栗原を育てる」というチームとしての方針だ。捕手のポジションを与えられない代わりに外野や一塁をメインで使い、本人もやり遂げた。経験の浅い選手を育てるには使う側の覚悟もいる。選手もそれなりのものを見せなければいけないし、お互いが全うした結果といえる。

 不振に陥った時期もあったが、立ち直らせたのが立花コーチであり平石コーチなのだろう。技術的には去年くらいから内角のさばきが上達し、逆方向へ打球を運ぶことができていた。投手の左右も関係ない。ボールを追いかけ回したり雑になったりもしたが、大幅にフォームが崩れる姿は見たことがない。技術的なものはできあがりつつあると言ってもいい。あとは継続すること。来年もその次の年も、続けて結果を出さなければ真のレギュラーにはなれない。

 誰もが経験のないシーズンだったが、1軍の選手からは最後まで感染者が出なかった。球団も選手もそして毎日接する家族も、そこが一番大変だったはずだ。結果を求められ、やるべきことをやって頂点に立った。かかわる全ての人が思いを一つにした結果の優勝だった。 (西日本スポーツ評論家)

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