大きな意味を持つリーグV一夜明けの白星

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク2-0ロッテ(28日、ペイペイドーム)

 9年ぶりの勝利だった。何のことか? リーグ優勝が決まった翌日の試合結果だ。過去の成績を振り返ると、前回の2017年は優勝一夜明けの一戦でサヨナラ負け。しかも、サヨナラ押し出しという珍しい敗戦だった。

 前々回優勝時の15年も、優勝翌日の試合に敗戦していた。14年はシーズン最終戦でのリーグ制覇だったため、ホークスが優勝を決めた翌日に勝利したのは秋山政権時の11年以来。これにはちょっと驚いた。

 やっぱり、約半年に及ぶ長丁場の戦いを必死に駆け抜け、リーグ優勝という悲願を達成した翌日は、張り詰めていた緊張の糸がわずかばかり緩むのも致し方ないということなのだろう。

 しかし、工藤監督はこれを嫌う。3年ぶりのペナント奪還から一夜明けたこの日、指揮官は言っていた。「残り試合も重要だし、変な試合はできない」。本音は余韻に浸りたいところだろうが、4年連続日本一を目標に掲げるチームだからこそ、ファイティングポーズを崩さなかった。

 そういう意味では、この日のロッテ戦の勝利は今後のチームにとっても大きな1勝と言えよう。スコアは2-0の僅差だったが、勝った事実に価値を見いだす。負ければロッテ戦の今季負け越しが決まっていた。逆に勝ったことで勝ち越しという可能性をわずかに残した。

 残る直接対決は4試合だ。ここまで8勝11敗1分けの戦績を見ても分かる通り、あと1敗すれば負け越しの危機に変わりはないが、前半戦からあれだけ苦手にしてきたロッテにこれで4連勝だ。クライマックスシリーズで対戦する可能性も考えると、少しでも苦手意識は払拭(ふっしょく)しておきたい。

 工藤監督はいつも「特別ロッテに苦手意識はないんですけどね」とは言うものの、対戦成績で分が悪ければ、逆に相手が精神的優位に立つことは考えられる。対戦成績が全てではないが、やはり勝負事は「勝って終わりたい」と思うのが一般的とすれば、きょう29日も必勝が求められる。

 そして、どうせ求めるなら全球団に勝ち越しての「完全優勝」だ。現状、4位以下の3チームには今季勝ち越しが決定済み。3位西武にも残り4戦で2勝すれば今季勝ち越しが決まるだけに、きょうのロッテ戦も勝って、全球団に勝ち越しての完全優勝に望みをつないでほしい。完全優勝となれば、こちらも11年以来9年ぶりの快挙となる。 (石田泰隆)

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