ソフトバンク親子V ポスト松田宣のリチャードが2発「2冠」現実味

西日本スポーツ 喜瀬 雅則

 ◆ウエスタン・リーグ オリックス4-9ソフトバンク(29日、オセアンバファローズスタジアム舞洲)

 ソフトバンクのファームが、ウエスタン・リーグで2年連続13度目(前身の南海時代を含む)の優勝を決めた。オリックス戦にマジック1で臨み、試合中に2位中日が阪神に敗れ、その時点で優勝が決定。試合も、3年目のリチャードが2本塁打を放つなど9-4で快勝、2015年以来、5年ぶりとなる1、2軍の『親子優勝』に花を添えた。来月7日のファーム日本選手権(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)ではイースタン覇者の楽天と2年連続で対戦する。

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 小川2軍監督の胴上げもない、静かな連覇達成だった。それでも1軍とともに“親子V”。ファームでも、ソフトバンクの豊富な戦力と育成力の強さを見せつけた。

 「目的は、優勝じゃない。1軍が勝つための準備と、将来的な戦力を育成する。その中で、ゲームに入ったら、常に『勝て』と言っている。そういう部分で順調に来ている証しだと思うよ」

 そう振り返った小川2軍監督は、若手育成と1軍戦力の調整という相反する命題を巧みに融合させてきた。新型コロナウイルスでプロ野球は3カ月遅れで開幕。1軍は6連戦がベースとなり、疲労やコンディションを考慮し、ファームで再調整するケースも増えた。それも「2軍にそれ相当の選手がいるからできる」。“1軍戦力のプール機能”を果たす一方、次代の戦力を育てるという最大のミッションがある。

 その激しい競争の中、開幕前に育成から支配下に昇格した3年目のリチャードが持てる能力を存分に発揮した。2回、オリックス先発の前の125キロのスライダーを「打った瞬間という感じでした」と左翼へ11号先制3ラン。5点リードの8回には吉田一の143キロ直球を再び左翼へ運ぶダメ押しの12号ソロ。打点も44とし、残り3試合となったウエスタンの「2冠」が現実味を帯びる。「マジで意識しまくっています。絶対に取りたい」と気合満々だ。

 右の三塁手というポスト松田宣を巡る争いは、同期の増田、2年目の野村に加え、来季からは先のドラフトで1位指名された花咲徳栄高の井上も加わり、激化の一途だ。

 小川2軍監督は「リチャードなら長打力。一番の武器をどう生かすか。個性を伸ばすことが、1軍に近づくには必要」と長距離砲の“勲章”になる2冠奪取を厳命。厳しい競争原理の中で、次代の若鷹たちも、たくましく育っている。 (喜瀬雅則)

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