時計係ミス、主審間違い気づかず…混乱の初V「気まずい」米村 柔道講道館杯

西日本スポーツ 末継 智章

 柔道の講道館杯全日本体重別選手権第1日は31日、千葉ポートアリーナで男女計7階級が行われ、男子60キロ級は米村克麻(センコー)=熊本・九州学院高出身=が決勝で小西誠志郎(国士舘大)=福岡・大牟田高出身=に優勢勝ちを収めて初優勝した。女子78キロ級は高山莉加(三井住友海上)=鹿児島南高出身、同70キロ級は寺田宇多菜(桐蔭横浜大)=福岡・敬愛高出身=がそれぞれ初優勝した。今大会は新型コロナウイルス感染対策を講じ、無観客で実施。毎春福岡市で開かれ、今年はコロナ禍で延期になった全日本選抜体重別選手権も兼ねて行われた。来年の東京五輪男女代表13人は出場していない。

 男子60キロ級決勝は後味の悪い決着となった。押さえ込んだ小西のポイントを巡り混乱。結局ポイントなしとされ、先に技ありを奪っていた米村が逃げ切った。初優勝にも米村は「気まずいというのが正直なところ」と歯切れが悪かった。

 大迫明伸審判長によると、まず時計係が米村の抑え込みと勘違いしてタイマーを操作。このため10秒経過した時点で合わせ技による一本勝ちを知らせるブザーが鳴り、主審も間違いに気付かず米村に一本を宣告した。直後に一本は取り消されたが、さらにジュリー(審判委員)は映像を確認し「元々8秒の時点で小西の抑え込みは解けていた」と判断。10秒押さえ込んだ時点で入るはずの技ありのポイントも付かず、抑え込みが解けた状態から試合を再開させた。

 ただし両者に説明はなく、再開後も一度掲示板で小西に技ありのポイントが表示されたため混乱は続いた。米村は「何秒抑え込まれたのか把握できないまま試合を続けた」と苦笑いした。

 消化不良とはいえ、4年後のパリ五輪を志す24歳には価値ある優勝だ。昨年は3回戦で敗退し「柔道を辞めようかなと思った」。今年は練習拠点にしている母校の日体大柔道部で8月上旬にコロナの集団感染が発生し、陰性だった米村も約2週間の自宅待機となった。

 度重なる逆境にも我慢を重ねてつかんだ勝利。「今度は文句を言われないような結果を残す」と誓った。 (末継智章)

 ◆小西誠志郎(男子60キロ級決勝で敗れ)「審判から説明がなく、ずっと不安だった。審判から『(ポイントは)ない』と言われれば、悔しいけど受け止めている」

PR

柔道 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング