異例の駅伝、5連覇中の女王を止めた カギは唯一の3年生と「隠し玉」

西日本スポーツ 野口 智弘

 全国高校駅伝(12月20日、京都市)の福岡県予選(西日本新聞社など後援)は1日、福岡市の博多の森陸上競技場で行われた。今年は新型コロナウイルス対策として、たすきによるリレー形式ではなく、競技場のトラックを各区の選手がそれぞれ区間距離(男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロ)を周回して合計タイムで競う方式で実施された。男子は大牟田が2時間4分23秒51で2年ぶり39度目の優勝。女子は北九州市立が6連覇を狙った筑紫女学園を破り、1時間7分44秒48で6年ぶり6度目の優勝を飾った。全国大会出場は大牟田が3年連続43回目、北九州市立が2年ぶり10度目。今年の全九州大会は中止となった。

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 4区終了時点で1位筑紫女学園と2位北九州市立の合計タイム差は2秒弱。従来のたすきリレーではないため、北九州市立のアンカーを任された1年生の野田真理耶は「3秒くらいの差で2位」と意識し、スタート直後から筑紫女学園にピタリと付いて追った。

 ラスト600メートル付近で勝負をかけた。スタンドから荻原知紀監督の「行け!」という声に体が反応した。野田は一気にスパートして筑紫女学園を引き離してゴール。仲間たちが待つ歓喜の輪の中に飛び込んだ。

 1区酒井美玖の好走が優勝を導いた。今回出走した5人のうち、唯一の3年生。一昨年は記念大会特別枠で都大路を走り1区で10位。その実力を発揮して、2位筑紫女学園に31秒65差をつけた。

 「後を走る後輩のために、30秒にリードを広げたかった」と酒井。予定以上の貯金が、チームに余裕をもたらした。

 コロナ禍で3月から6月半ばまでチーム練習ができなかった。「夏前には駅伝のスタートラインに立って、昨年全国3位の筑紫女学園に立ち向かうことができるとは思ってもいませんでした。選手はよく頑張った」と荻原監督はホッとした表情。「酒井と隠し球だった野田が今日のような走りをすると(3位以上の)メダルも狙える」と都大路に北九州市立旋風を巻き起こすつもりだ。 (野口智弘)

 【女子成績】(1)北九州市立1時間7分44秒48(2)筑紫女学園1時間7分57秒56(3)東海大福岡1時間12分41秒80

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