箱根沸かせた「学生最強」区間新男 故障乗り越え区間新で社会人デビュー

西日本スポーツ 向吉 三郎

 第57回九州実業団毎日駅伝は3日、北九州市の本城陸上競技場を発着点に7区間80・2キロで争われ、旭化成Aが3時間51分31秒の大会新記録で制した。旭化成としての優勝は3年連続46回目。

 3区(10・9キロ)で1年目の相沢晃が30分39秒の区間新記録で走り、4区の村山謙太(9・5キロ)で逆転した。新コースとなり今年が3年目で昨年に旭化成Aがつくった大会記録を53秒更新。5連覇が懸かる来年元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)に弾みをつけた。

オープン参加を除く上位8チームがニューイヤー駅伝に出場する。

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 「学生最強」とうたわれた男も社会人デビューに少なからずプレッシャーを感じていた。5連覇が懸かるニューイヤー駅伝の予選も兼ねた今大会。「棄権だけはしないように」。旭化成のランナーとしての駅伝初戦。相沢は伝統のユニホームの重みを感じながら慎重に走りだした。

 4位でスタートし、中盤までは硬い走りでトップ九電工との差を詰められない。それでも終盤にペースに乗ると、1分9秒差を14秒差に縮めて3位でリレー。従来の区間記録を49秒も上回った。

 東洋大4年だった昨季は箱根駅伝のエース区間2区で史上初の1時間5分台を出すなど大学三大駅伝の全てで区間新をマーク。「日本で一番強いチームだから」と注目された進路を選んだ。

 入社後は春先の故障が長びいて出遅れたが、秋口からトラックで東京五輪を狙う鎧坂、大六野らと競い合って力をつけた。10月17日の記録会では1万メートルを自己新の27分55秒76で走り、自信をつけて大会に臨んだ。

 ルーキーの走りに刺激を受けた先輩たちも続いた。相沢からたすきを受けてトップに立った4区の村山謙から最終7区の鎧坂まで区間賞でつないで圧勝のゴール。4月に就任した西村功監督の駅伝初陣を飾った。

 「新人の勢いに押し上げられています」と村山謙は“相沢効果”を口にする。ニューイヤー駅伝の5連覇とともに、相沢は東京五輪の1万メートル代表の座も狙う。「前はうっすらと見えていた感じだけど、今はチャンスがあると思っている」。貢献は駅伝だけではない。マラソン代表をつかめなかった名門に大きな“勲章”をもたらすつもりだ。 (向吉三郎)

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